自分のなかのもう一人と棲む

物語を書くとか、作詞作曲をするとか、あるいは絵画の世界もそうかもしれないが、「創作」には心のなかの見えない活動が重要だ。ないものをあるかのように表現していくという仕事は、見えない世界での活動が勝負だ。その想像力を養うためには、普段から異世界に親しむ、いろんな情報に触れる、人が目を向けない小さなことにも感動を見つける、うれしいことだけでなく喜怒哀楽すべてを豊かに感じる・・・ことなどが大切と最近思うようになった。実際に目に見えたものから、読んだ文字、聴いた言葉から何をどうインスピレーションし、自分なりの新たな世界を創るか。気が付けば、いつの間にか自分の中に別の自分が棲んでいることもある。現実世界を生きる自分と、世界を観察する自分。この両者で創作が生まれるような・・・。要するによく感じ、世界にまっすぐ向き合い、素直に生きるということか。人は想像することで、より自由に楽しく生きられる。

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