忘れてはいけない「○○シップ」

プロ野球の選手に続き、オリンピック出場予定のバドミントン選手が残念な結果になった。そのポジションに昇り続けることがむつかしく、万人にはできないことをやっている、いわば憧れ、尊敬されるべきスポーツマンが瞬時にして奈落の底だ。記者会見で自分が説明しないといけないということも、一般の人ではないから。そのときになって、コトの重大さ、己の至らなさを感じていることだろう。報道された会見の一部をたまたま見た。「スポーツマンだから、勝ち負けの世界だからギャンブルにも興味があった・・・」などという話が出て、この発言も残念。そりゃ勝ち負けに向かっていくのがスポーツ。でもお金が目的じゃ意味がないし、それは本来のスポーツマンの勝負観とは程遠いはず。人々がなぜスポーツ観戦をするか、その選手の競技だけでなく、そこにいたるそこに向かう努力や精神力に感動するからだ。とにかく、周囲の応援者、協力者に与えた負の影響は大きいし、本当に残念だ。

一方、オリンピック五大会連続出場を狙って奮闘した北島選手がこれで引退とのこと。最後まで頑張りぬいたが、残念な結果になった。最後の競技を彼が指導する水泳教室の子供たちが応援にきていたのが印象的で、負けたあとも称賛していて、感動した。この子供たちに北島選手は最後まで全力で戦うスポーツマンとしての最高の姿を見せた。本人のやりきった、すがすがしい表情もすばらしい。きっと子供たちは今回のことを一生忘れず、自分の成長のステップで師匠の奮闘を思い出し、自らも限界に挑戦するだろう。

スポーツマンには記録の前にスポーツマンシップが大切。ビジネスマンにはビジネスマンシップが必要で・・どんな仕事、生き方にもその根本に、「なぜ、それをするのか。」がないと、結局は軽薄な、自分本位のものに終わってしまう。

どんな仕事を、生き方をしようが今一度、哲学を持ち、自らの役割を心得、しっかり行動することが大切だ。ということをこの両極の例を見ながら改めて思う。

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