出先で雨に降られて、もし傘をもっていなかったとしても、よっぽどの大雨でない限り、使い捨て傘は買わないことにしている。そのあとが困りそうだから。「使い捨て」といっても、最近はビニル傘も大変進化して、丈夫かつサイズもたっぷり、そしてジャンプ傘になっていて、機能面では抜群、そのコストパフォーマンスに驚かされ、結局300円で買っても捨てるのがもったいないと持ち帰り、玄関に並ぶことになる。先日の台風前の日曜。地下鉄は大変空いている。ほとんどの乗客は椅子に座っている。なぜかそれぞれがもっている傘が気になり、1車両内でビニル傘をもっている人は?と数えてみると、なんとまあ半数がそれであった。多いな~。ということは、気軽に傘を買うようになっているのだろう。おそらく色柄の高級傘の消費は低迷、一方ビニル傘は顕著に販売数を伸ばしているのでは?と勝手に想像する。
一方、私は傘はモネの絵のごとく、やっぱり自分を彩る、ファッションの一アイテムと考えたいと思う。だから買うときは選びたい。これは似合うかどうか?さして歩く町に似合うのか、自分らしいかなど・・・。本来、傘も帽子と同じくアクセサリー。しかしこのビニル傘の普及はすごい。簡単に買って、簡単に捨てられる、置き忘れても悔しくない。確かにわかるけれど、このままいつまでも、この傾向が続いたらビニル傘はどこまで増える?という感じで心配にもなる。
人間社会がどれだけ普及しても、雨が降れば傘をさす・・という行為はなくならない・・そのことが不思議で、この文明の力でなんとかできないのかなとずっと思ってきたが、その工夫の最たるアイデアはいつでも捨てられるいいものを安く提供すること・・・であるのはどうも複雑な気がする。なぜか捨てられないビニル傘、そして人から借りてもやっぱり返そうとしてしまうビニル傘。見方を変えれば、傘をさしても視界が閉ざされないという点で、ビニル傘は最高におしゃれ、デザイン的なのかもしれないとも思いつつ・・・。
雨が降れば傘をさす、けれど・・・
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