台風18号。日曜からずっと降り続いた雨、一晩中、テレビでは特番をやっていた。アナウンサーという仕事は大変だ。全国各地での天候の様子がよくわかり、これはこれでライブ感満載。とそんな呑気なことを言っていられない。刻一刻と報道どおり?台風は北上してくる。天気予報とは大したものだ。感心している場合ではない。各地での被害。死傷者も出て、住宅被害も、山崩れも交通機関のマヒも・・・。人は台風の前に、無力である。また生死の分かれ目についても、運命についても考えさせられてしまう。
先週、御嶽山の噴火があったばかりなのに、今度は台風か・・・。以前、台湾出張しているときに、それはそれは恐ろしい爆風に遭って、本当に人間は弾き飛ばされるのだと怖い思いをしたことがあったが、今回もすぐにそのことを思い出した。日本列島が活動をストップする。週明けなのに・・。とパニックの半日が過ぎた。今日はもう予定どおりにいかないな、ダメだな・・と思っていたら、昼すぎ、急に雨が上がり、空が明るく青くなり、まぶしいほどの太陽の光。へ?もう晴れてきた?しかも空気が澄んで、とてもきれいな晴天だ。世の中の汚れたもの一切を洗い流したかのような清々しさ・・・。何もなかったように、日常生活が再び始まる。もちろん流されたり、水につかったりの現実は変わらないのが悔しいが。以前、津波の経験のことを語ってくださった方が「自然にはね、感情がないからさ」と言われたことが今回も蘇る。そう、あんなに暴れていたのに、何事もなく穏やかな午後がある。人間社会をもてあそんでいるかのように、自然はときとして、私たちにとんでもない現象を与える。その頻度が最近多いと感じる。ひと暴れしたあとの美しい青空は皮肉な存在。今はもう、ただただ穏やかな秋の日を求めたい。でもこの台風がやってくるのも、秋だから・・・受け留めるしかないか。
何もなかったかのような「美晴天」
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