突然の事故死から1か月が経った。経験がないため、想像でしかないが、家族をまさかの事故で失くしてしまうことは、残された家族にとって一体どんなことか・・。他人の自分でさえ、これまでと違う時間が流れた、夜な夜な目を覚ます、何かあればふとその人のことを思い出し続けたこの1か月の長さは、なんともいえなかったが、ご家族にとっては、こんなものではないはずだ。そして時間とともに・・・悲しみは静かに深くなっているのではないかと、そのことも心配になる。
亡くなる1週間ほど前に贈ってくださった息子さんが作られたお米。この1か月そのお米を見ることもつらかったが、そのうち、そのありがたい気持ちをいただくことにした。息子さんが作られたお米だな、息子さんとのご縁を残してくださったんだな・・と、そんな風に思えるようになってきた。
そのお米の袋に添付されていた息子さんの連絡先。これはもともと、お米の注文のために記載されていたミニカードだ。
今となっては、今はなき彼のお母様と私とつなぐアクセスポイント。
勇気をもってそこに記載された息子さん宛にメールを送る。はじめまして・・・からの・・。
お母さまが健在であれば、このように息子さんに直接メールを送ったりしただろうか?
そして、3月になったらご仏前におまいりにいきたいとのメッセージを添える。
息子さんから返信があった。
こちらの申し出を受け入れてくださるようで、次回、お会いする。
そしてそのご兄弟の仕事先も教えていただく。
なぜ、私はこの息子さんと連絡をとっているのだろう。
彼のお母様がお元気だったら、ご健在だったら、連絡することはなかった。
この息子さんのアドレス付きのお米が、彼のお母さんから私へのラスト・ギフト。
不思議なことばかりが続いたこの何か月、そしてこの1か月はいいようもなく、ほんとうに
重く、長い時間であった。
春になれば・・と最近思う。
別れはつらいが、その別れがあって、いただく出会いもあるものだ。
人の死は、ときとして、それを残った人間に与えてくれることもある。
そんなこんなで1か月を迎えた。
さあ、いただいた出会いを大切にし、大切な思い出とともに、笑顔で今日から
またスタートするとしよう。