アーチスト仲間といろいろ話をしているうちに、これまで「作品か商品か」の議論はよくしてきたが、今回は、果たして自分が生み出すものは「製品」なのか、「商品」なのか、また自分自身はどちらだ?という疑問にぶちあたった。その仲間はこう語る。「最近は、自分で創りだすことをせず、人まねのような既製品をうまく売る、派手に露出する人が成功していますが、それは商品であって、製品じゃないですよね・・」そうか、この方は自分で創りだすことに価値を置く人だからこういうものの見方になるのだ。独創性がないものがはやり続ける社会への警鐘であるのかもしれない。確かに今は、ただ売ることばかり、広がることばかりが注目されている時代なのかもしれない。
自分でゼロから創りだすことはとても大変で、難しい。だから意味もある、作品がその人自身の表現でもある。しかし、商売という視点から見ると、この自分で創る作品を「製品」と呼ぶならば、製品のままでは売れない。やっぱり商品にしていかねばならないのだ。
ゼロから創る、生み出す。それをしっかり伝える。そうしなければ作品(製品)は商品として売れていかない。
いつも悩むところだ。自分は売りたいのか、売れたいのか。であるならば、そのように行動をし続けなければならないが、どこかでそれだけではない育て方があると信じてもいるのだ。このことは純粋にアーチスト業を目指す者にとっては、悩み続けるテーマだ。
人生は経営であり、営業であり、広報であり、マーケティングだ。それを生きる自分は、やっぱり商品なのだから、創るだけでなく発信し、社会と関係を作り続けることが一番重要なのだろう。わかっていることであるが、とても難しい。
自分は製品か、商品か?
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