今年最大の難関と思って立てた目標。フランシスコ・ザビエルがたずねた町~できれば平戸~であの曲を演奏したい・・。おそらく二度と経験することのない、珍しい道のりを経て、ついに念願の時をいただく。
本日、11月1日平戸の生月での国際フォーラム。キリシタンの世紀と世界遺産~のオープニングコンサート。まさかこのような形で思いが叶うとは・・・。
出発する前の日。都内のある場所へ向かう。それは神田にあるザビエルの名を冠した教会だ。3年前、ここに偶然来たとき、改めてザビエルが帰天した日が12月3日であることを再確認してから、創作活動が自然にはじまった。
あの曲をレコーディングする日の前日にも、実はここにきて、その曲を祭壇のザビエルに聴いてもらった。今回は、ザビエルに報告だ。「本当に、決まったんですよ。あなたが1550年に訪ねた平戸で演奏してくるんですよ。」祭壇の右にイケメンのザビエル像がある。その目をじっと見ながら、心の中で今回演奏するすべての曲を歌う。「これで、いいかな。これでいいよね」と静かな教会で、イケメンザビエル像と私が向かい合っている。「MASAKOさん、がんばってきてください。あなたは大丈夫です。平戸のみなさんに届けてください」なんて言っているような気がして、涙があふれてきた。
なぜ、自分が突き動かされて今回の行動をとっているのか。科学的には証明できないし、理屈ではない。自然と思いが行動になっていっただけだ。
平戸で演奏します~との報せに、初めての長崎の仕事でお世話になった方が駆けつけてくれるという。「キリスト教の歴史を学べる機会があるとは、絶対行きます!」なるほど、長崎の皆様にとっては今回のイベントは深い異議があるものだと改めて納得する。そこでのファーストステージを担当する。心の中のザビエルとともに、受け継ぎ生きる人々に敬意を表したい。
「いよいよですわ~」と話しかける
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