久しぶりに大学の公開講座に通うことにする。大学も生き残りのために、社会人向けのプログラムを充実させているが、高齢化社会になってますます時間にゆとりのある大人たちによく利用されているようだ。
その学校の卒業生だけでなく、近隣住民、そしてその企画によっては遠方からはるばる聴講する人もいて・・・とくに東京は学校の数が多い分、また地方の大学のサテライト拠点も増えつつ、学ぶにはことかかない、選択肢が多いという点で大変魅力的だ。
そう、東京に住む良さは、町々の魅力が豊富であること、美術館が多いこと、そして学び舎が多いということだと最近感じている。
そんなこんなで、通い始めた連続講座は、仕事にも生かせ、創作活動にも生かせる講義であったが(世界遺産受け入れ直前の長崎学をテーマにした講座)意外というか予想どおりというか予約はすぐに定員に達したそうで、企画自体タイムリーであることと、大学が主催するに値するアカデミックな内容であることに納得。
当日その大学のキャンパスに足を運ぶ。この季節は学校祭前でもあり、また週末でもあり、現役の学生以外のあらゆる年代の人たちがキャンパス内を往来、そして懐かしい立て看板。これはわが学生時代と変わっていないと懐かしく、教室に入るまでもわくわく感が消えず、また大学の教室に入るのに少し緊張するのも、また新鮮でよい。
教室内は、自分より年上の方がほとんどであり、驚く。60代以上、80歳近くに見える方も多い。
定年後、またいくつになっても、学びたい!とわざわざこの講座に来られる人が多いということに感動もする。
自分も社会人向けの講座を担当してきているので、主催者側や講師の立場でもいろいろ考えながら、講義の開始を待つ。
静かに講義が始まった。ああ、ビジネスセミナーと違う雰囲気だ。純粋に知りたい!学びたい!という知識欲を満たす、向学心を高めるための講座・・・。30年前にタイムトリップした気分だ。知らないことを知る、学ぶ喜び。これはとても大切だ。
あっという間の90分。次回は出張当日に開催だが、なんとか無理しても行くぞ!と意気込んでみる。
学び舎はいい。時代を越えても、大学には学問の府としてがんばってもらいたい。きちんとした人間、知性あふれる人間、強い生き方を身に付けるための学びの場として。・・・きっとそんなことを考えている大人は多くいるはずだ。
やっぱり、学び舎はいい!
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