
久しぶりにグランドピアノの調律をしていただいた。
やろう、やろうと思っていたが、なかなか時間がとれず。
前回から2年ほど経ってしまった。
いつもお願いしている調律師さんは、地元で40年活躍する
この道のプロ。公共施設のピアノの調律も、この方の手に
よるものが多い。
「へえ、あそこのスタインウェイもですか?」
という感じで、その方が調律されたピアノは、自宅以外
でもお世話になってきたお馴染みの調律師さん。
さて、マイピアノ。
近所にチャリティコンサートをやりに行っている間に、
お願いした。
外出から戻ったら、作業が終わり、鍵盤の掃除をされて
いた。
「いい音出ていますね。」
ピアノがわかる方から、このピアノの良さを聴くのは
とてもうれしい。
改めて、このピアノはすでに発売されていない品番でも
あり、一生もの。いや、未来に受け継いでいくべき楽器
なのだと身が引き締まる。
一方、ずっと弾いていないアップライトのピアノ。
こちらを見ていただく。
「あ、音が下がってますね。」
やはり長年調律しないと、弾かなくても音が劣化して
いくのだ。
こちらもお宝であるから、次はこっちも調律しよう。
調律師さんは、なんと中学校の後輩であることが発覚!
お互い、地元出身でこんな仕事、生き方をしている人が
いるんだ~と刺激を交換、そしてお互い応援したくなる。
お帰りになったあと、早速、調律仕立てのピアノを弾く。
ああ、いい音。調律前とは格段に違う。いや、別物だ。
伸びと艶がある、美しい音が蘇った。
ほんとうに調律とはすごい技術だ。
楽器を永遠に使えるようにする、ピアノに命を吹き込む
音のマジシャンだ。
高級車とよく比較されてきたピアノ。
ピアノは大切に使えば、家より長持ちする。
大切にしていなかった30年の反省を込めて、
改めて、両親に感謝しながら、鍵盤に触れる。
永遠の宝。重量400キロ。引っ越しは難しい
相棒。このマイピアノに寄り添い、どう生きて
いくのかを改めて考える。
