子連れで喫茶での学び。


地元の仲間と久しぶりに会う用事ができて、 
よく利用する喫茶店で待ち合わせすることに。
そこは電車の駅前で、かつ駐車場も大きくて、自動車
利用者にも使い勝手良く、待ち合わせには最適。
ただ、人気店であるため、待たされることも多いため
早めに行って席をとろうと、約束時間より少し早めに
店内に入る。すると携帯にメッセージ。
「子ども連れてきたので、キッズルームというところに
入っています。そちらにお願いします」
とのこと。そう、彼はもしかしたら、子ども連れていく
かもしれないので と言っていたので、納得。
でも、その「キッズルーム」には入ったことがなかった
ので、ちょっとドキドキしながら、案内されるままに
その部屋に向かう。
すると、店舗の3分の1を割いたほどの大きな特別
空間、そこがキッズルーム。
この店にこんな大きな個室があったとは。
店のスタッフに案内され、靴を脱いで入室する。

客席は5テーブルほど。テーブルはお子様にも
ちょうど良いローテーブル。椅子はお子様用の小さな椅子に
大人の椅子といろんなサイズの椅子が並んでいる。
メニューではお子様ランチが強調。もちろん普段のメニュー
も用意されているので、大人はいつもどおりドリンクでも
食事でも選べる。
「時間は90分となっておりますので」
と、先に言われる。つい長居する人がいるのだろう。

ということで、友人はすでにその席に座っており、
お子様(2歳男の子)は、近くにある本棚の本を移動して
遊んでいた。
「すみません。今日は子連れで!嫁さんが下の子の世話
しないといけないので」
彼が父親であることを、知ってはいたが、今回のお子様への
お世話ぶりを見て、自然にいいパパでもあるんだと実感。

乗り物好きの父親はすでにその子を連れて飛行機に乗って
あちこち連れていっているようで、二人旅を楽しんでいる
とか。お子様を自由に遊ばせながら、自然に世話をして
いる姿を見て、とても微笑ましくなった。
もちろんイクメンとして、育休もしっかりとって子育ても
されている。今どきの父親である。

キッズルームは客席の奥にお子様の遊びスペースが設け
られており、ちょっとした遊園地のようである。
モニターには子どもが好きなアニメが流れ、それを見ながら
子どもはしばし止まりながら、室内を走ったり、ごろごろ
したり、とにかく楽しそう。絵本を読んでいる子もいる。
遊び場の様子がわかるように、大きな鏡が付いており、
親御さんは、その鏡を見ながらお子さんが無事遊んでいるか
どうか見ながら、安心しながら大人同士のおしゃべりを楽しむ。

お料理ができれば、席に座って、ぱくぱくとお子様ランチ
を元気に食べる。フォークを使えなくても、手づかみで
食べる。パスタを手づかみにして食べる姿を見て、私に
とっては珍しいので、面白がってずっと観察。
「もうそろそろ時間です」一昔前のカラオケボックスの
ごとく、終了時間が知らされて、帰りの準備に。
あっという間の90分である。

正直、子どもさんがいると、大人の会話はとぎれとぎれに
なるため、深刻かつ真剣な話題はちょっと難しいかもしれ
ないが、まあ普段の会話であれば、何ら問題なく、
いい時間を過ごさせてもらった。

今、仕事で子ども向けのサービスについて考える機会も
あり、すでにある店舗でのお子様向けサービスの充実には
限界もあるが、店舗開発の段階から、しっかりお子様用の
遊び場を設置することは、今後、ますます大きな差別化ポイ
ントになるとも改めて認識するきっかけをいただいた。

親も子も安心して、楽しめる場所。
ちょっとだけ非日常の場を、その喫茶店はしっかり体現している。
だから、いつも混んでいる。
喫茶利用。大人の利用。大人と子供の利用。家族での利用。友達との
利用。この店には、多くの層に楽しんでもらえる用意がある。

子連れで喫茶。
車に子どもを乗せての来店。
パパと僕の、土曜の午後。

なんだか幸せな世界が見えた。
あまり接したことがなかった世界だけに、私にはとても新鮮で楽しい
ひとときでもあった。

ストレスなく、大人も子どもも健やかに過ごせる店、街がこれから
もっと増えるといい。
そういう意味では、ふるさと岐阜は時代に合った町なのかもしれない。

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