同世代の女性との会話。
その方は、地元の団体で約半世紀 勤務されてきた。
高校を卒業してから、就職してずっとその組織での勤務
一筋の人生だ。
最初は事務職から、支店長にまで、そしてさらに新たな役割も
与えられ、今は新たな業態の責任者として、地元の組合員への
サービス強化のため活躍中だ。
大きな組織で女性が地位を確立されるには、苦労も多かった
時代だと察する。
自分のような気ままな自由業であれば、どうにでもなるが、
伝統的な組織であれば、女性の活躍もままならぬ時代、
ご苦労も多かったであろう。しかし、そんなことを感じさ
せない明るさとガッツ、リーダーシップ。
その組合を支えているのは女性の利用者(組合員)の力で
もあり、そういった場面で利用者に寄り添い、お役に立っ
て、組織のファンづくりができたのは、その方の手腕。
定年が見えてきた今、
「これからどうするんですか?」
「さあ、どうしてもらえるか?まだまだこのままやれると
いいけれど・・・」
これまでどおり、直接利用者のお役に立つ仕事がしたいとの
こと。
組織では、定年になると裏方スタッフとして、再雇用という
ケースが多いため、望みどおりに進められるかどうか。
まずは、あと1年今までどおり、がんばるとのこと。
「仕事が好きでね~」
と、目を輝かせ、そういわれる姿が素敵だと思った。
母も父も元気な頃、この方に大変お世話になった。
最初、「女なんかに何ができる」と言っていた父も
しばらくすると見方が変わって、ファンになった。
男だから、女だからではなく、人として仕事を真剣に
される姿を後輩たちが見て、あとに続いた。
母が亡くなった翌朝、葬儀社の安置所に一番に
駆けつけてくださった時のことを思い出す。
年度末の繁忙期、通勤前に来てくださった。
母が好きだったカルピスソーダをもって・・・。
「としこさん、としこさーん。」
と眠る母を見て泣いておられた姿を思い出す。
そんな風に、人とのかかわりを大切に経験を積まれて
きた方。
仕事が好きという言葉には、人との出会い、様々な
体験、成長が含まれているのだろう。
子育てしながら、ひたむきに仕事をされてきた
半生を想像すると、ただただ、素敵な生き方だと
思う。
仕事が好き。と言えるのは幸せなこと。
近々、この方のご依頼で運営されている
店舗でコンサートをさせていただく。
私も、仕事が好きだ。
人生そのものだから。
どうせやるなら、好き!と言えるまでがんばろう。
同世代のますますの活躍を願い、応援しながら、
自分も全力で走る!
「仕事が好きで」と言える人。
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