相棒との別れに慣れる。

15年ほど愛用してきた大きなスーツケース。
ここに写真を載せるには、あまりにおんぼろなのでやめておく。
このおんぼろくんとは、本当に長いつきあい。
なんと、ネットで購入した。到着して大きさにびっくり。

海外渡航、国内の連泊出張などで、本当にお世話になってきた。
かっこいい高級鞄であると、なかなか飛行機に預けるのも傷が
ついたり汚れたりと心配であるが、この相棒は大丈夫。
いっぱい入るし、見分けもつくし、なんといっても丈夫。
思い起こせば、ニューヨークにも、ドイツやフランスにも、
そしてブエノスアイレスにも・・・。

どれぐらい一緒に旅しただろうか。
一人旅の一番のお供は、スーツケースかもしれない。
それがないと、渡航先での滞在に困る。

このバッグは往復では入れるものが違った。
往路は着替え類と、現地で使うお土産など。
復路は使った着替え類と、現地で調達したさまざまな品。
楽譜から文具から印刷物からお菓子まで・・・・。
帰りは行きより二倍以上の重量になった。
重すぎて自力で運べず、宅配便の方にお世話になって家まで
届けてもらったこともしばしば。

本当に使い勝手が良く、何でも入るので、
下の車輪が壊れても修理して使っていた。
それぐらいの相棒であった。

しかし、先月の長崎行きの際に、さすがにもう限界・・・。
という状況になり、
遂に別れをきめた。

粗大ごみとして処分してもらう。
なぜか、当日の朝まで、やっぱりやめようかなと思うほどに
旅の思い出がぎっしり詰まったこの鞄。


でも、今朝こそは勇気をもってさよならをする。
どれほどの思い出をここに詰めてきたか。
たった1個のスーツケースとの別れがこんなに寂しいとは、
不思議なものだ。いろんな場面を思い出すのだ。

わが人生。これからこのように、大切なものを順次手放して
いかねばならないだろう。
断捨離というと思い切った感じで、そんな一気には
しないけれども、
持ち続けることの大変さを考えたら、早いうちに手放して
いくのが良い。
この別れにも順番に慣れていかねば。

マイ おんぼろスーツケース。
空港で受け取るときに、無事ターンテーブルで受け取れた安堵の
瞬間を思い出す。

わが世界の旅のおとも。
思い出は永遠に。思い出はいっぱい。

ありがとうの気持ちを込めて。アディオス!

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