ゆうべのこと。
ソファで少しうたた寝をし、しばらくして目が覚めて起き上がったら、
右手に力が入らない。
こんなことは初めてだ。
さっきまで、明日の準備をし、鍵盤もいつもどおりたたいていたし、
そのあと、パソコンのキーボードもたたき、洗濯もして、洗い物も・・
すべていつもどおりに、動いていた右手が動かなくなった。
いやー、焦った。
右手に力が入らない。握ることも、書くことも、弾くことも・・・。
さすがに困った。
どうしよう。明日はコンサートなのに。しかも呼んでいただいている
初めての会場。下見も昨日のうちに済ませ、イメージもできつつ
さあ、明日がんばるぞ!という矢先に・・・。
どうしよう。
救急病院へ行くべきか?
冷静になろうと、いろいろ考えた。
いざ、手が動かないということは、こんなに困ることか。
この瞬間の、予期せぬ事態。
時計は23時前。うーん。
湿布をしながら、さらに手袋をして、手を守りながら
とにかく休もう。ちゃんと休んだら、きっと元通りになる。
どうか朝には治りますように。
祈りながら、手をこれまでないぐらいにいたわり、休んだ。
夜中に目が覚めた。
あ、戻った。
いつもどおり力が入る。指が動く。鍵盤も大丈夫そうだ。
朝食準備もできる。
そして、今キーボードもいつもどおり、たたいている。
これで、本番予定どおりいけそうだ。
歌を歌うので、喉のことはかなり意識するし、
指も包丁を使う時などは気を付けるようにしているが、
それでも、まさか手に力が入らない・・ということも
あるのだ。
休むときのポーズ、態勢に問題があったのだと思っているが、
とにかく、とにかく要注意。
手が動かない、指が動かない。
演奏者にとっては致命的になる。
何があるかわからないから、もっと身の回り、日々の暮らし方には
細心の注意が必要だ。
指が動くこと。声が出ること。歩けること。
健康であれば当たり前と思っていることが、当たり前ではないと
いうことに気づかされた。
今日も元気!
ああ、よかった。
常に不測の事態を想定しながら、でも、万事無事に進められるよう
周囲に迷惑をかけないように、心して今日を過ごしたい。
ああ、指も、声も、全部大切な私。
愛おしい、自分の体。
改めて、その存在に感謝せねばと思った次第。
動いてよかった、本当に!
この経験を忘れずに!
焦った本番前夜。
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