エンジニアも営業の時代。

営業とは。
研修、勉強会をするときに、よくそんな話もしてきた。
生業(なりわい)を営む。生業とは生活を営むための仕事。
だから、生活を営むための仕事をする。ということになるか。
かなり広義であるが、営業とは、単なる物売りではないことは
明らかだ。

脱サラした頃から、ずっと親しくさせていただいていた作家の
野村正樹さんが、お元気だった頃。
「人生は営業だ!」と言われ、せっせと毎日毎日、行く場所、
会う人に自分のプロフィールや作品の紹介をまとめたビラを
名刺とともに渡しておられたことを思い出す。
本を売っているのではなく、自分を売る。自分が商品だと。
一生それを貫き、自分で作品を書き、自分で営業し、広報し、
とにかく、仕事の人であった。

自分にあてはめる。
私も同じだ。自分の能力以外、売るものはない。
だから自分という人間を知ってもらうこと自体が、営業活動と
いうことになる。
「仕事ください。」
ではなく、仕事してもらいたくなるような自分でいること、
そのように生きることが営業だと思っている。
それは、会社勤めをしている頃からも、そして独立して四半世紀
以上経過した今も変わらない。
営業とは、単にモノ売りではないのだ。

話は変わる。
最近の、ITのサービス会社の方とのチャットから・・・。
「うちの営業はモノ売りとは違うんですよね。技術を売るので、
その知識がないと、営業にならない。だから、エンジニアに営業も
してもらうというのもありかと。これからは全員営業ですよね!」
とこんな内容のメッセージを読み、自分がもともと、情報産業で
法人向け提案営業に関わっていたため、よく理解できると思った。
モノ売りではなく、お客様の持つ課題に対して、自分たちがもつ
どんな技術・表現手法でそれを解決できるのか。
まさにソリューション営業。
このことが、IT業界でも求められており、需要が増えるほど、
競争力も激しくなり、営業力も必要になる。
でも、モノ売り的な営業では、お客様の課題も聞き出せず、
その解も出せない。提案できない。

ということで、技術がわかっている人が営業をする。
エンジニアセールス。そしてコンサルティングセールス。

ということは、これまで黙々とパソコンに向かって難しい
(私から言わせれば)専門用語の世界で格闘してきている
人たちが、今度はお客様の前でも仕事する時代!

ということは、コミュニケーション力が不可欠だ。

エンジニアの営業力。コミュニケーション力。
何かお役に立てそうだ。
これまでの経験も生かせそうだ。

営業とは自分のスキルを活かし、お客様のお役に立つ仕事。
ひとり一人の生業。
そして会社の成長のためには、
全員営業!の意識と行動改革が急務である。

結局、やっぱりここでも、コミュニケーション。

そういえば、私の周りには、元気でコミュニケーション力もある
エンジニアの卵たちがいる。
頼もしい限り!一緒に成長し続けたい。


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