ライバルか仲間か?を越えて。

ITの進化は目覚ましい。と、日々思ってはいたが、最近はとくにそれを実感する機会が
多い。ときに戸惑いも・・。
ある新人研修を兼ねてのプロジェクトミーティング。
役割分担をして原稿作成を依頼する。
「できました~。」
「早いね。」
「はい、生成AIにさくさくって手伝ってもらいました~」
という会話。

さらに、ちょっと時間がたりなくて、しばらく誰も手を付けずにそのままになって
いた仕事。
あるきっかけでメンバーのひとりが、すぐその懸案になっていた件の原稿を送ってくる。
「えらい、早いですね。」
「ちょっと生成AIに書かせてみました。普段から◌◌に関することは
学習させているので、それなりにできてますね。」
確かに、本当に取材して書いた文章のように見える。完成度は予想外に高い。
「これなら、これからもそんなに手間とらずできますね」
忙しいからできない。は、もう言い訳にしかならない。

一方、お客さんとの面談で、パソコンを開けて議事録をとりながら
人の話を聞くというケース。
メモをとることがメインになってしまい、目を見て会話できず、しっかりお客さんに
言葉を返すことができず、それでいいのか?営業になるのか?
そこで、「レコーダー買いました。これがあれば、メモもあとの書き起こしもいらない
です」。という話。見せられたのはカード式の薄いレコーダー。
これなら、目立たずメモがとれる。録音した音声がそのままテキストに変換される。
実際、会議の議事録は大変面倒。
最近はこの手のツールを使う企業、役所も増えつつある。

進化するITツールを使って、DXを進める。
ということが、本当に日常の流れになりつつある。
時代についていけないと言っている場合ではない。
とくに、クリエイティブな仕事をしている人間は、パソコンには負けない、負ける
ことはないと過信していたかもしれないが、
文章もイラストも、それなりに作れてしまう。
コピーライターの仕事は?デザイナーの仕事は?作曲家の仕事はどうなる?

便利であるけれど、仕事をとられてしまう可能性もある。かもしれない。・
困った。
で終わらずに、その現状を踏まえて、さらに自分しかできないことを
生み出す力が必要であり、そこに無限の可能性を感じる。

自分しかできないこと、人間だからこそできること。
考えさせられることが、増えている。

人間は、どこへ向かっていくのだろう。大いなる疑問でもある。

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