20年ほど前、台湾はじめ上海、香港へ出張に出かけた当時のこと。日本とは違う衣食住文化に触れ、エキゾチックな気分を満喫していた。同じアジアでも日本とは違う!というワクワク感があった。そのなかで、日本では見かけないアパレルチェーンをみつけた。アメリカでいえばGAP、その後の日本で言えばユニクロといったファストファッション。もちろんユニクロはすでに国際ブランドに成長して久しいが、当時、出張先でみつけて日本になかったブランドが「ジョルダーノ(giordano)」。
最初それを見つけたのは、台北の街中であったが、その後、香港でも、上海でも、ソウルでも・・。最近は日本でも購入できるようであるが、当時日本には店舗がなかった(上陸を試みたようであるが、撤退?)
とにかくアジア各国で、もっともみかけたファッションブランド。ほどよくおしゃれで安価。庶民の味方というイメージ。まさに四半世紀前のアジアのファストファッション。
最近、その創業者が香港の民主運動を推進した新聞社の創立者でもあったということを知り、ショックを受けた。
よくメディアにも登場してきたジミー ライ氏。
ネット版では香港で最も読まれていた新聞は、廃刊となってしまい、その新聞社も今は・・・。
この創業者は無一文から勤勉に働き、若い頃に起業し、財を成したあと、世の中のために
役に立ちたいと、自由のためにメディアの世界に。天安門事件がきっかけであったようだ。
香港の歴史とともに75余年生きてきた人。時代の変化のなか、自由を求めて戦ってきた
人、今も戦っている。
今、この方の命が心配だ。
自由と弾圧。
お会いしたことはないけれど、解放されて自由を取り戻し生きられるように、
と香港の風景を思い出すたびに、会ったことのない人のことを思う。
見ぬ人のことを思い、願う。
そんな人がたくさんいるこの世界。
自分ができることは、祈り、願うのみ・・でふがいない。
どうにかならないのかと 思えることが
多すぎる世の中。
まずは、目の前のことで日々誠意をつくり、全力で
生きるしかない。
見ぬ人たちの無事を祈りつつ・・・。
まだ見ぬ人の無事を願う。
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