急に思い出が蘇る瞬間!

週末に行ったコンサートのお客様。
50代以上の方が多かったように思う。
そして、最高齢は90代の方。
いずれも昭和生まれ、昭和育ちで、令和を生きるみなさま。
皆さん、とてもお元気で仲が良く、いきいきとされ、
演奏やトークには
熱心に耳を傾け、笑ったり、時々目を閉じながら聴いたり、
涙を浮かべたり・・
と実にみなさん表情豊かに楽しんでいただいていたようだ。

休憩時間、帰り際に90代の方から声をかけていただく。
どうやら、私の演奏で、海外旅行での珍道中を思い出された
ようだった。
「さっき弾いてくださった曲、ドイツへ旅したときに、
その町の居酒屋で皆で踊ったことが思い出されました。

忘れていたのに、突然よみがえったんです。」
とこちらにもその居酒屋での情景が浮かぶように、
思い出を語ってくださった。

さらに、わがテーマ曲である「人生は観覧車のように」を
初めて聴かれ、
「なんだか、パリにいるような感じになったわ。シャンソン
のような曲ですね」
そこから、ヨーロッパ各国をお友達と旅されたときのエピソ
ードを語り始められた。
「演奏聴いていて、急に思い出したんですよ。」

しばらく思い出すことがなかったご様子で、その様子を
語ってくださった。すっかりタイムトリップされたように。

音楽の力は本当にすごい。

忘れていた懐かしき時代を瞬時に思い出すのだ。
その時代は目に見えるように、浮かび上がるのだ。

私自身もそういうことがある。
そのため、お客様の言葉はとても心に響いた。

気のせいではないと思うが、皆さん、来られたときよりも、
頬を紅潮させ、にこにこ、そして少し若返った感じで、
笑顔でお帰りになった。

今回の出前、寄り添いコンサートのミッションは
無事果たすことができた。
アンコールの声もうれしかった。

お客様が喜んでくださると、ほんとうに、ほんとうに
うれしい!

さあ、次の旅、次の種まきに出かけるとしよう。

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