一杯のコーヒー、一回の食事を。

大好きな人、お世話になってきた方・・・。
年を重ね、いろんな不具合、不調が出てきて、病気を宣告
されたり、入隊んを繰り返したり・・。
そんな声を聴くことが増えてきた。
いつでも会える、どこででも会える。
自分もずっと若くて、元気であると思い、そして相手も
そうであると勝手に思っているが、時はときに無情。
確実に人生は、違うステージに進んでいる。

大好きであった恩人、上司の生前の言葉。
「あと何回ご飯食べられるかなあ。と思ったら、1回
1回美味しいもの食べなきゃね」
食事がいかに人生において貴重な楽しみであるか。
そのときはあまり理解できなかったけれど、最後には
食事もとれなくなって、人生を終えていった父の姿を
思い浮かべると、本当に毎日の食事を美味しくいただけ
る以上に、何の幸せがあろう。
と思えてならない。

今、ある方が入院されている。
無事に予定どおり、治療も終え、退院され、再び元気に
会えることを心から待っている。
毎日、今日はどうされているかな?と
見舞いに行けない病床での様子を勝手に想像する。
治ってください。絶対に治ってください。と勝手に心の
中でくりかえす。
これからも、何度も会って、何度もコーヒーを飲みながら
食事をしながら、尽きない話をしたい。
できたら、私の人生時間をずっと見守っていただきたい方。

いつでも会えると後回しになってきた、いろんな人との
おつきあい。
いつでも会えなくなるかもしれないので、
大切な人との時間はこれから優先したい。
時間は貴重、時計は勝手に進む。

今、大切な人の無事の退院、回復を待つ。
一杯のコーヒー、一回の食事。
まだまだ何度もおつきあいいただきたいから・・・。

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