道を開いてくれた人。

赤松良子さん。女性が社会で活躍できるように、男女差別なしで
働けるようにと、さまざまな取り組みをしてくださった方。
人生の大先輩だ。
お会いしたことはないが、今から思えば、生きておられる間に
お会いして、お礼を言いたかった人である。

なんといっても、男女雇用機会均等法を作ってくださったこと。
このことだけで、もう感謝しかない。
実は私が社会人になった年から、この法律が施行された。
おかげで、同期の男性と同じ初任給であり、仕事も男女関係なく
させてもらえた。というか、この法律施行の初年度でのお試しと
なった。さて、オンナがどこまでがんばるかお手並み拝見といった
視線も感じながらの社会人デビューであった。
とてもありがたいことであった。
もし、この法律がなかったら、今の自分はないと確信する。
女性はお茶くみ、結婚したらやめるもの・・女性が働くなんて
・・とされてきた時代に、赤松さんは戦ってこられた。その結果、
私たちが働きやすい環境になってきた。
そして、どんどん改善され、女性が社会参加しやすい、
いい時代になってきたのだ。
そうではなかった時代に努力され続けた赤松さんをはじめとした
諸先輩のご苦労を思うと、本当に頭が下がる。

その歴史を忘れてはいけないし、女性が働くことは、特別
なことではないから、女性だからといって、特別に権利を主張
することも違う。
働く以上は、機会をいただいていることに感謝して、
男女関係なくがんばるのみだ。

と、ずっと私自身も約40年走ってきているが、ふりかえれば
恵まれた時代に生まれ、赤松さんのような方のご苦労があったから
今、コミュニケーション・クリエイターです。なんて世間さまに
言えるのだ。

赤松さんの生前のインタビューで、
「人を励ます。そんな人になりたい」と言われていたことも大変
印象的だった。こういう思いのもとに、勇気も沸き、道を切り開かれた
のだろう。素晴らしい!

私は、恵まれたこの時代に自由に仕事をさせていただき、生きがいも
感じながら生きさせてもらっている。
そのことに感謝して、
人を元気にする。元気の素を与え続ける人になりたい。

強い女性とは、気が強いだけではない。
信念の人とは。理想に向かって、やり抜く人だ。
素晴らしいお手本!
赤松さまの偉業に心から改めて感謝したい。

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