「もう一人暮らしやし、ご飯も炊かんわ、面倒くさいし」。ふと、知り合いの
おばさんの顔が浮かんだ。
義理のおじさんの後妻さん・・ということで、実際の血縁はないが、それを
越えて、子供の頃から応援していただいてきた。
コンサートにはおじさんと夫婦そろって参加いただいたり、最初のCDリリース
のときには、お祝いまでいただき・・・。
今はおじさんもなくなり、おばさん一人、暮らしておられる。
子供のいない夫婦であったから、相方がいなくなる寂しさはいかに・・と思うた
め、時々声をかけてきたが、ふとおばさんがご飯を炊かない・・と言われたことが
浮かんで、新潟の新之助というお米のパックご飯を店頭でみつけ、思わず買った。
それから、カレーやスープやみそ汁やお菓子や・・・。小さなダンボールに入るだけ
すぐに食べられそうな食品を詰め、手紙を添えて、送った。
なぜか、そうしなくちゃ。と思ったから。
「明日夕方、ちょっとだけ、食べ物届きます。」と事前に一言メール。
返事がないので、倒れていないか心配になるが、到着の返事を待つ。
翌日荷物の指定時間になった。するとすぐメール。
「今、届きました。バラエティな美味しいもの、いただきます。ありがとう!」
絵文字入りでメッセージが入り、ほっとした。
時々、誰かのドラえもんか、季節外れのサンタさん?
気になる人に、気になるときに、心を届ける。
「お元気ですか?」
気になっている人には、できることをしたい。
理由はいらない、できるときに、できる人が、したい人が、したい人を。
この連休、被災地へボランティアに出向かれている方がおられることを
思うと頭が下がる。
それに比べたら、恥ずかしいぐらいのささやかなことであるが、
自分は自分なりに、できることを。