9月11日はあのNY同時多発テロが起きた日。あれから14年。その後10年間毎年会い続けてきた、仲間たち。あの日同じ飛行機にたまたま乗ったというだけで、そしてあのテロがなければ、このような関係はなかった。まさかの到着地はアラスカ。一緒にフェアバンクス空港に降り立ち、そこで足止め。不便な待機時間のこの3日間、連夜オーロラに出会うという不思議な時間を共有した仲間。もう10年経ったから、毎年会わなくていいね。といったん解散。でもやっぱりこの日が来ると思い出し、連絡がとれる人にだけメールをするのである。運の強かった仲間たちは、今も元気でいるだろうか?と。そして国内外を飛び回る仲間(この強運な仲間をフェアバンカーズと名付けた)からメール返信が来る。
私のなかでは、この記念日は大きく人生を変えるきっかけにもなっていると思う。あの事件で人生に対して、または運命について考えるようになった。幸いにして何も無くしたものはなく、得ることが多い911だった。
14年経ち、この日に改めて振り返る。あのオーロラは現実のものだったのだろうか?現実だったのだ。飛行機が飛ばない空に、毎夜、飛行機の代わりに空に現れた不思議な存在。何か人生の陰影を表す象徴だったのかなと、今さら思ったりもする。
異国の空で出会ったオーロラ。そうなかなか経験できない貴重な時間と衝撃は永遠だ。
時間が経ってもテロはなくならず。NYでは遺族たちやその仲間たちはさまざまな思いであの界隈に集まり、祈りをささげている。
大雨も、地震も、台風も、テロも・・。生身の人間に予告なく向かってくる脅威。人間はちっぽけな存在だ。奢る必要がない。と思うこのメモリアルデイ。改めて、無事に生きられていることに感謝するほかない。
オーロラ インパクトと哀悼。
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