無人販売ここまで?

新潟市内の雑貨店。外国の町をふらり訪ねるようなそんな気持ちになるお店。プロカントという生活雑貨のお店で、珍しいカテゴリーだと思うが、数年前、起業される際に広報のアドバイスをしたことがあり、それ以来応援しているが、久しぶりの訪問となった。

こんなこじゃれたお店が新潟にあることがうれしく、また公務員から転身されたオーナーの
生き方も好きで、仕事の合間にたずねるのが楽しみであったが、コロナを経て新潟出張の回数が減ったこともあり、なかなか通えない。
桜咲く、良き季節、久しぶりに寄ってみる。万代橋を歩きながら店に向かう。ちょっと旅気分になるひとときだ。

ブルーのお店は、遠くからも目立つ。あったあった、近づいてみると、前なかった看板が追加されている。なんと無人販売も始めたと書いてあり、ときどき有人販売とある。一見、無人販売といえば、野菜とか販売するようになったのかな?と思ったら違っていた。

店主によると、無人の営業時間を設けているのだという。店主がその時間いなくても自由に店を見てもらい、気になるものがあったら、自由に買ってもらう。もちろん店主との会話が楽しみな方は無人のときではなく、有人営業のときに来られたらいい。
従来、営業時間は店主やスタッフはお店にいなければいけない。それがお店の決まりであるが、無人でも販売しているとなれば、必ず店主がいなくてもいい。夜も販売できるので、お客さんも自由に来店できる。
もちろんセキュリティは重要なので、カメラで撮影されているが、見る限り、ひとりで30分以上長居される方、お友達とおしゃべりしながら店内をすみずみまで見ていかれる方もおられ、店主がいないなりの楽しみ方を提供できているようだ。
新しい発想だ。新しい買い物のスタイルだ。
どうやら、ご近所の書店が無人販売をされ、それをヒントにはじめたのだそう。

確かに餃子の無人販売、冷凍食品の自販機・・と無人販売の可能性は広がっているが、
こうした雑貨店でも、十分成り立つのだ。おそらくモノを販売しているというよりは、
くつろぎの時間を提供しているという見方が合っているのだろう。
ウィンドーショッピングの続きに店内に入って、気兼ねなく・・・というのが心地よい
のかもしれない。
従来の発想を越えて、なんでもやってみる。店という世界をどのように提供するか。
知恵を出し、工夫を重ねる。さすが!
がんばっておられるなあ。

今回はこだわりの英国のジャムを購入してみたが、どうやら違う種類のジャムを持ち帰ったようで、店主が自転車で駅に向かう私を追いかけてくれて、無事にジャムを交換。
自転車で万代橋を全力疾走された?今回は、無人でなくてよかった。

海外に行かなくても小旅行を体験させてくれるお店。mietta 。みなとまち新潟にある。
長く永くお店が続くように、心から願っている。

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