目まぐるしく、毎日を過ごしている。
忙しければ気もまぎれ、寂しさも薄らぐと思ったのか、
とにかくこの三年は意識的に動く。
立ち止まらないように、ふりかえらないように・・・。
しかし、この頃になると、やはり母との最期の時間のことを
思い出してしまう。
3年前の今ごろは母が緊急入院して、コロナのせいで、
もう面会もできず、それにもかかわらず、用事をつくっては
病院のナースステーションまで出向き、ご近所さんからの
寄せ書きを届けたり、様子を聴いたり・・・。
そんな風に過ごしていた。
実家のカレンダーは、母と一緒に眺めたカレンダーが
そのまま掲示されている。
あの日をいつでも思い出せるように、思い出を消さないように
カレンダーは2021のまま。
あと1週間で、母が逝ってしまう・・・。
三年前の今日はそんなことも知らずに、せっせと病院に
通っていた。
息をしていた母がいた時間。
ふっと忙しさの合間に、そんなことを思い出す。
あれから3年、ふらふらしながら立ち上がり、そして
歩き始め、今日へ・・・。
ふっと思い出す。母との最期の時間。
3月後半はそんな時間
毎年、思い出しながら桜の季節に向かうのだろう。
ふっとあの日へ。
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