なつかしき新宿、歌舞伎町

思えば、新宿で暮らした23年は長い。わが人生で最も長く住んだ町、神楽坂。
ここも新宿区である。新宿は思えば広い街、ビッグシティ。
今も神楽坂界隈を公私の用事で歩くことがあるが、とにかく懐かしいことが
いっぱいある。京都につづき、私の第二の青春の町。

懐かしい新宿。最近、ご無沙汰しているエリアがある。
歌舞伎町である。もっといえばゴールデン街。
新宿歌舞伎町に新しいビルができたなどニュースで町の様子を見るたびに
ああ歌舞伎町も変わったと思いながら、あのゴールデン街はどうなったのか、
そこで出会った店のママたちはどうされているのか?となつかしさが
蘇る。

昭和の時代を代表する飲み屋さんの業態といえば、スナック・クラブ・バー・・。
世の男性は、よく通われたことだろう。新宿が華やかな時代を思い出す。
馴染みの店があるということは、仕事をする上でも大切であった。
そんなか、スナックのママさんやその仲間の皆さんとも出会い、
何十年も経った今も、細々ではあるがやり取りが続いている元ママもいる。

当時は、いろんな人をお連れしたり、そこで小さな会をやったり、またママと
公私ともにいろいろ話し合ったり・・・。
今から思えば、本当にいろんな人生を見せていただいたなあ。
今でこそ、LGBTが社会に理解されるようになってきたが、30年前の新宿には
すでにいろんな女性が新宿にはいた。声が低くて、きれいな女性。いろんな人生
を見ることができた。夜の市場はある意味、開かれた世界だったのかもしれない。

今朝、落語で飲み屋のママが出てくる作品を少し聴いたきっかけで、
新宿歌舞伎町の思い出が湧いてきた。

ママ、元気かな。今日は一度電話をしてみるか。

思えば、私は昼の世界だけでなく、夜の歌舞伎町でも社会勉強をして、育って
きた・・・。祇園、柳ケ瀬・・・いろんな飲み屋街があるが、新宿歌舞伎町は
どことも違う、独特な忘れがたき心のふるさと。

ああ新宿。やっぱり演歌が似合う町。
昭和を生きた自分には、懐かしすぎる思い出の町。

そのうち、探検してみよう。何か新しい曲でもできるかも?

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