2023年も残り20時間ほど。今年中にせねばならないことは、きっと終わらない。
年末までにすべきことのひとつは、レコーディングの準備。
年内にミックスダウンという工程を経た最終の音をチェックして、制作会社へ
戻すという作業。こればかりは落ち着いてやらないといけない仕事のため、
やっと昨日時間がとれ、しばし集中。
演奏した音をうまく調整いただいているおかげで、とてもいい。とはいえ、
もともとの演奏での反省点は多いため、自分の音は聴きづらいと思いながら
1曲づつ仕上がりを追いかけていく。
そんななか、「あじさい日記」という母のことを偲んで作った曲の順番になり、
聴きながら、視界に母親の写真が入ってきた。
思わず、うっときて、一気に涙があふれた。
この曲は、母がいなくなってから浮かんだ曲。
そう、いなくなって時間が経つのに、改めて写真でしか会えないことに
言葉にならない気持ちが湧いてきた。
そうか、CDができても、聴いてもらえないんだ。
そうか・・・。
今年は気持ちも乗って、元気いっぱいに駆け抜けてきたが、
この曲を聴きながら、母の写真というのは、堪えた。
時間は経ったのだ。
そう、もういない。そのまままた、新たな年に向かうのだ。
仕方ない。いないものは、いないんだから。
気持ちを切り替えて、次の曲のチェックに進む。
人はさまざまな経験を重ねながら、強くしなやかに生きるのだ。
いろんな思い出は、心の引き出しに大切にしまいながら、
時にそれを取り出して、懐かしみながら、
昔には戻れないことを自覚しながら、前に進むのだ。
2023年は、いろんな思いを抱きながら、一歩前に進んだ感じ。
さらに、前に前にと、わが道を切り開き続けよう。
ときには「うっ」とくる、こらえきれない自分にも
素直に向き合い、自然に自分らしく、前に進むとしよう。
今日はまず、今年の締めを京都で。いい一日に。
みなさま、本年も大変お世話になりました。
どうぞ、お元気に良い年をお迎えください。