介護は、長寿社会全体での深刻な課題である。
健康であり続けることを求めたいが、いつしか自分の力だけでは
生きられなくなる。
悲しいけれど、長生きするならば、そうなる。
それが現実。そのことは親のことで学んだ。
家族がいても、この忙しい現代社会では、
日々の介護について、家族だけではカバーできず、いろんなサービスに
多くの方にお世話になり、回していくのが当たり前の世の中になっている。
私自身、介護職の方には、本当に助けられた。
知識も術も、未知の世界で、素人ではわからないことばかり。
関りをもたない頃は、
特養って何?老健って何?ケアマネって?という具合だ・・。
親を送って少し時間を経た今、当時の経験をふりかえりながら、
(といっても、何もしていないうちに終わってしまった感はあるが)
長生きする人は、回りが大変だ・・と改めて思い、みつめている。
わが妹は、介護の仕事をしている。
久しぶりに食事をしながら、話をしているなか、
自分が今通っているご家族の話題になる。
とにかく、いろんなパターンがあり、こういうケースもあるのかと
学びながらの仕事のようだ。
へえ。そんなことまでしているのかあ。
私にしてみれば、自分の仕事とはまったく世界が違うため、ただただ
頭が下がる。
まあ、仕事だからできるということもあるのだろうが・・。私に
できることは、せいぜい話や音楽で楽しんでもらうぐらい・・・。
偉いなあ。
素直にそう思えてくる。ただ、その一言に尽きる。
これから、日本の介護事情はますます大変になる。
人様の世話にならないように、人生を終えたい。
それが一番の願いであるが、
そうはいっても・・・わからない。
華やかな仕事ではなく、ほんとうに地道で、しかも心身ともに
疲れる仕事だろう。
親がお世話になったケアマネさんやヘルパーさんや、看護士の方や
・・・いろんな顔が浮かんでくる。
偉いなあ~。ただただ、感謝と尊敬。
経済を回す方にだけ目を向けるのではなく、人の命を支える仕事。
もっとこっちの光が当たってほしい。
大変だというよりも、えらい!素晴らしい1というポジティブな
見方で・・・。
こんな仕事がしたいと思ってもらえるような光の当たり方を。
こういった方たちのおかげで、個々が自由に仕事をしたり、
自分の人生を止まることなく、進めるのである。
そのことを忘れてはいけない。
地道な仕事が、世の中を救う。
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