至福のレコーディング

無事予定どおりレコーディング2日目を終えた。
結果的に収録曲は22曲にもなった。
メドレー・組曲もあったため、気が付けば予定の数を超えていた。
連日12時間、レコーディングエンジニアと相談しながら、演奏した曲を1曲ごとに聴き、
必要に応じてテイク2,テイク3・・。今回はほとんどがテイク2でなんとか
納まったが、自分の力不足でうまくいかない曲はさらに回数も増えたり、あとは少し修正
を加えながら、整えていく。緊張すると余計間違えるので、精神の安定、リラックスは欠かせないが・・・。
最近では、パソコンを駆使して、一部のパーツを生成し(まさに?)それを自分の演奏と
ミックスさせるような手法もあるようであるが、自分の場合は、基本的に自力の演奏で
仕上げたい。それがマーサ流レコーディングスタイルだ。
今回は、オリジナル曲に加え、よくライブで演奏し、ご好評をいただいているカバー曲も初収録。そしていつか録らなければと思っていた、アルゼンチンタンゴにもトライした。
そんなこんなで、気づけば22曲・・・。


今回はマイクも前回の収録から変わった、私の声質を活かし、さらにその特徴が出るものを
用意いただいた。なんでも黒人の歌手なども使う表情を良く引き出す、やさしい音を拾うそんな限定品。北海道ではここにしかなく、国内でも希少なものだそうだ。
エンジニアとは、アーチストの個性をどう生かし、最高の音作りをするかということも考えてくれる、大変大切な共創パートナーだ。
そんなマイクを通じて聴こえてくる自分の声は、自分が愛おしくなるような、そんな声だ。
声は自分から生まれる作品、アートである。自分の体から出る声は、まさに魂であり、自分の精神そのものだ。それをしっかりと感じることができ、自分を抱きしめたくなるようなそんな瞬間が何度もあった。またピアノもそうだ。憧れのスタインウェイの限定バージョン。
今回も、このピアノのあたたかくも重厚な音に助けてもらった。
素敵な空間、素晴らしい楽器、音響機材のおかげで、自分を存分に表現できる。
生きていて良かった。ここまで生きてきてよかった。とそんな気持ちにもなれるひと時。
まずは素材をそろえた。次は編集、そしてリリースに向けて、過程を進める。

最終日はライブ動画の撮影と録音。自主企画としては、初挑戦となる。
若いスタッフたちとともに、作品づくりをはじめる。
お客さんがいない空間でのライブ。まさに無観客〇〇はコロナ禍に生まれた新たな
スタイルである。
どうなることか?と思いつつも、最高の空間、スタッフだから絶対うまくいく。
と確信している。

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