ミューズがおりてきた!

7~8年ぶりだろうか。
札幌市郊外にある芸森スタジオ。
その名のとおり、「芸術の森」といわれる自然豊かな地域にある素敵な空間。
スタジオに足を踏み入れたとたん、世界が一遍。瞬間に音楽だけに向き合う時間に
なる。国内外の著名なアーチストたちも作曲活動や録音に訪れているという、知る人ぞ知るこの名スタジオ。あの坂本龍一さんも応援者のひとりである。

運よく出会いをいただいてから、録音はこのスタジオで行ってきた。
都内他で録音したことはないが、私の中では、レコーディングといえば、
ここしかない。

今回は4枚目のアルバムづくりと新たな配信についての準備。
コロナ禍でライブな演奏活動ができなくなったミュージシャンは、この3年間は創作をしながら、配信という方法で愛好家とつながるなど、これまでにない経験を重ねることになったが、今はその時間を活かしながら、通常の活動に戻っているとのこと。
私の場合は、コロナを越えてというタイミングもあるが、グラン・ルー25周年の記念事業として、そして50代の締めの活動として、そして親への感謝を込めてのレコーディングである。

このスタジオは空間自体が楽器である。このスペース、素晴らしい機材。そして優秀なエンジニア、あたたかいスタッフのおもてなし。すべてが自分がもてるクリエイティブを発揮する源泉になる。
そして、ミューズが降りてくるのだ。
音楽の女神が、私の声が良く出るように、指が動くように・・・。今日も見守ってくれるに違いない。
そして、その後ろで父母が微笑んでいる。

今日は二日目。
大自然に抱かれた贅沢な聖空間で、感動づくりの仕込みを楽しむとしよう。

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