社員が笑うと、社長も笑う。

たった数時間の研修。終わってみれば、あっという間の話。
でも、そのためには、それ以上の時間を割いてあれこれと準備も行う。
どうしたら、話をきいてもらいやすくできるか。活発な意見が
出るか、今後の仕事にどう生かせるか。
企画内容から、演出まで、いろいろ考える。
研修の仕事は、準備が大変であるが、終わってしまえば、
あっという間。そしてうまくいくと、すっきり爽快な気持ちになる。

今回の葬儀会社での社員研修。
とにかく、普段業務に追われて、個々で奮闘する場面が多いため
社内でのコミュニケーションを改めてとりづらい。それを何とかしたい
とのことで行った今回の研修。レクチャーもほどほどに、皆さんに
話し合ってもらうプログラムを多く用意した。
「もっと感謝される仕事をするために、自分たちは何をするか?」
最終的にはこの課題に対して、チームでさまざまな切り口から議論し、
企画をまとめ、プレゼンいただく流れにした。

その日くじで決まった即席チーム。すぐに打ちとけ、各チームとも
熱心にディスカッション。そして限られた時間に企画をまとめあげた。
ときに冗談を言いながら、時に笑い、時に真剣な言葉のキャッチボール・・・。
最初は沈黙ムードであった研修室が、時間が経つにつれ賑やかになる。
みなさんの表情も明るく、心からの笑顔が垣間見える。
チームで何かを作り上げるという実習は、後々活かせるテーマであれば
ある分、やりがいもあり、達成感も生まれる。

研修のラストは、チームごとのプレゼン大会。
数時間前には影も形もなかった企画が具体化された。
それを全員で聞き、質問をする。活発な意見も出た。
話す、聞く。両方が重要なプレゼン大会。
くじびきで生まれたこのチームでしか生まれなかったアイデアが
文章になり、言葉になることへの感動・・・。
しっかり伝えることで、共感も広がることも実感・・・。

思い起こせばこういった実習は、久しぶりだ。
コロナ禍ではなかなかできなかった・・・。
ライブだからこそ、対面だからこそできる、生コミュニケーションの
魅力を再認識できた。

プレゼン大会後、最後に社長からコメントをいただく。社長はプレゼン中
ずっと熱心にメモをとり、皆さんの発表を聞かれていた。
そして、この即席チームから生まれたアイデアに、提案に高い評価をいただき
今後、実現に向けて前向きなお言葉もいただけた。
みんな、やりきったいい顔になっていた。
明らかに研修前の表情とは違う、何か会社全体がひとつになった
感じだ。

研修後、
「今日の研修はいかがでしたか?」社長にたずねる。
「いやー、社員のあんな顔見たことないです。いい顔してます。」
と社長ご自身が満面の笑みで「いいね!」のポーズを返してくださる。

社員が笑うと社長も笑う。
社員の幸せを経営者は願っている。
そんなことを、今回の研修からも感じることができた。

みんなが笑顔になる研修。
またまた新たな経験をいただいた。

昨日まで知らなかった世界を知ることができ、
そこで働く人たちともふれあうことができた。

仕事の内容は違えども、新たな仲間が増えた感じ。
さあ、今日から改めて、
もっと感謝される仕事を、ともにがんばっていきたい。

カテゴリー: Essay (Word) パーマリンク