オーバーツーリズムへの辛抱とおもてなし。

京都市内には、外国人があふれている。朝も昼も夜も・・・。
コロナ前に戻った感じだ。もっとも中国系の人は少ないが。
京都はKYOTOなのだ。やはり世界が選ぶ大観光地。
パリに並ぶ存在だ。

でも、もうこれ以上本当に来てほしくないほど町に観光客があふれかえっている。
賑わいというか、雑踏というか、公害というか・・・。
とくに錦市場の混雑ぶりは・・・。歩きたくても歩けない。
急いでいるのに、急げない。普通に過ごしたい人、市民の皆さんにとっては
とても不自由な京都である。

これから紅葉の時期が、怖いね・・と周囲に話す。
とにかくピークを迎える秋。

そんななか、朝8時半前、京都駅にある観光案内所の前。
営業前から、何名かの外国人が入口で待っている。
私も資料を探したく、そこに行くがまだ開いていない。電車の時間まで
どうしようかと思っていたところ、
まだ開かないのか、遅いな~とちょっとイライラしている一人のご婦人が
視界に入る。
どうしたのかな?
ちょっと声をかけてみると、半日コースの京都観光のバスツアーに行きたい
とのこと。
ああ、もうすぐ案内所が空くので、もうしばらく待ってくださいね。
と話すと、その方は大変喜んでくれて、少し会話が続いた。

私もしばらく海外に出ていないため、英語での会話は最近、ご無沙汰であったが
通じたのがうれしく話を続ける。
オーストラリアはメルボルンからおいでになっており、夕方の新幹線で東京に戻り
明日帰国だそう。以前は名古屋にも住んでいたことがある、英語の教師だそう。

日本が京都が好きで、今日は夕方までひとりで電車の時間まで京都観光をひとりで
楽しみたいのだそう・・。
その顔つきからインド系かなと思ってきいたら、スリランカ出身。
スリランカ!懐かしい!ああ、行ったことがありますよ~と話しているうちに、
観光案内所に外国人観光客がどんどん集まってきた。
「じゃ、お気をつけて。良い旅を」
とてもいい会話を楽しみ、別れを告げ、私は次に向かう。メールアドレスも交換した。
その方、日本人は優しいので、日本が大好きだとのこと・・・。いい印象をもって
帰国してもらえたらいい。

グループになって、集団で行動されると、圧を感じるが一人旅なら、自然に歓迎の
気持ちも沸いてくる。

世界中から京都へ人が集まる。もちろんそれ以外の町にも・・・。

オーバーツーリズムとおもてなし。
みんなにとって、気持ちいい、楽しい頃合いがいいけれど・・・。

ふと、コロナ禍に出かけた静寂の清水寺を思い出した。
ああ、あの時が良かった。としみじみ・・・。

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