企業で働く人たちとの個人面談をさせていただく時間。
実は私にとっては、これは楽しみな仕事のひとつである。
会社全体としてその組織を見るときとはまた違う、その人
それぞれの人生が見えてくる瞬間でもあるからだ。
へえ、そんな風に生きてきたんだ。
へえ、そんな風にがんばっているんだ。
その人の仕事への向き合い方だけでなく、生き方、生き様を
知ることになり、新たな発見もある。
何かしらご縁あって、違うタイミングではあるが、同じ
会社に入社し、それぞれの部署で仕事を行う。
気が付けば、会社を担う重要な歯車になっている。
やっぱり、組織はひとつの観覧車だ。と再認識する。
「なぜ、この会社に入ったのですか?」
近かったから、派遣で最初は・・。と動機もさまざま。
仕事内容もさまざま。
長年頑張って仕事を続けているには、それぞれわけがある。
家族のために頑張っている人、気が付けば10年も経っていたという人。
「結局、人ですかね。人がいいから、この会社にいるんですね」
そんな言葉も聞こえてくる。
毎日会社に通い、自分に任された仕事をする。
改めて、なぜ働いているんだろう、自分はどうなりたいんだろう?
何もなければ、そんなことは考えないかもしれない。
でも、組織の半歩外にいる自分のような存在と会話してもらうときに
ちょっと非日常の目線で、日常の自分をみつめる、ふりかえる。
そんなきっかけになれば、うれしい。
いかに部下のことを考えているか、上司と向き合っているか。
それぞれが考えて行動していることが、一人一人に向き合うことで
見えてくる。
ときに出る不満については
「それってちゃんと上司に伝えてます?」
「いやー、わかってくれていると思っていたので」
「思っていても伝わっていないこともあるかもしれないから、
もっと自分から働きかけて話す機会を作った方がいいですよ」
心の奥にある、うやむやのままになりながら蓄積されていくストレスを
ほぐすことも大切だ。
一人ひとりと向き合うと、それぞれの人生が見えてきて、
みんながんばっているな~と、じんわり感動。
それぞれの人生を生きながら、一つの会社で力を合わせて働いている。
あっという間に時間が経つ。
「また、話しましょう。今日はありがとうございました」
「ぜひ、お願いします。ありがとうございました。」
最初はちょっと緊張していたのに、にこっと笑って終了の挨拶。
ほぐれた感じ、すっきりした感じ。あたたかい気持ちが伝わってくる。
同じ会社で働いていることって、縁で結ばれているということ。
一人一人が個性を発揮しながら、お互いを思いやり、助け合うことが
できたら、組織は一体感を増し、成長していくはず。
会社は社会のため、社員のために。
会社が、一人一人の人生に役立つ、働く人から感謝される存在に
なれたら・・・。
もちろん会社も働く人、一人一人に感謝する。
個も組織も成長する。そんな組織になってもらえたら・・。