移動とおしゃべりと夏休み。

出張で移動が多い日々であるが、この3年間のコロナ禍の状況が
あれはいったい何だったんだ?夢だったのか?と思えてくるほどに
今、新幹線も在来線も、地下鉄もバスも・・多くの旅客を運んでいる。
あの頃の新幹線のあの貸し切り状態・・・。これでは経営が危ないと思い
ながらも、ゆったり座らせてもらっていたあの頃・・・。
不謹慎ながら、ちょっとだけ、懐かしくもある。
静かな移動が贅沢であった・・・。

今は、様相がだいぶ変わってきている。車内も駅も混雑、混雑。
とくに京都駅はスーツケース組が多く、歩くときもぶつからないように
注意が必要。
まずインバウンドの利用。大きなスーツケースをもったグループの
来日観光客。まだ新幹線で大声で話す外国人の観光客は少ないが
新幹線の車内では昼間であれば車窓も楽しめるため、そちらに興味が
いくのだろう。
新幹線は比較的、静かな状況をまだ維持している。

しかし、国内のおばちゃんの観光目的のグループは、新幹線であれ、
在来線であれおしゃべりをする人が多い。
なぜ、その話題を、今ここで?と思えるが、周囲に聞こえることは
お構いなしに、話し続けている。
コロナ禍のときは、椅子を回転して向き合っての着席は禁止して
いたが、今はそれも自由となり、とにかく楽しくにぎやかな時間
をお過ごしである。
申し訳ないけれど、あまり賑やかな場合は、席を移動することに
している。

一方、最終に近い夜の新幹線は、また違う世界が見られる。
東京駅で乗車した時には駅弁を食べたり、ビールを飲んだりと
してから、眠る方が多い。トイレに立つとき座席を見ながら歩く
と、ほとんどの方がお疲れモードで寝ており、一部、動画を見て
いる方も・・・。静岡あたりは、おやすみタイムになっている方が
多く、車内は静か・・・。

最近は乗っていないが、飛行機の中も、比較的静かな空間。
そこで周囲を気にせずおしゃべりする人は少ない。
と、乗り物によって、利用層によって、時間によってにぎやか感は
違ってくる。

コロナ禍では、どの時間も、どの乗り物でも静かな空間であった。
みんな、それぞれ注意をしながら、気を遣っていた。
ある意味、とてもいいことであり、快適であった。
マスクは苦しかったけれど・・・。

さあ、コロナも落ち着いてといっても、今また感染が広がっているなかの
この夏休み。お盆休みも近づいて、わくわくモードは大変結構であるが、
公共の場で、はじけてしまうのはご用心。

そういう意味では、コロナの3年は公共空間での過ごし方について、
マナーについて、いろんなことを教えてくれていた。
お互いを考えて、予防する、配慮する行動。
この夏はいろんなことが解放されることにより、心配な状況も予想される。

楽しむのは大いに結構。
でも、周囲への気遣いは忘れずに。

元気なおばちゃんたちの大きな会話を耳にしながら、
4年ぶりの・・日常が戻ってきたことに不安も感じつつ。

まあ、日本は本当に平和ボケかも。
そんなことも、8月になると思えてしまう。

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