モデルの課題?

先週出演した、屋外コンサートでの演奏の様子を撮影してくださったTさんより、
預けた私のスマホではなく、ご自身の本格的なカメラで撮影されたデータをいた
だいた。Tさんは他に職業をもつ、アマチュアカメラマンであるが、腕前は間違いなく
プロフェッショナル。だから、特別な一眼レフで撮影された写真を見るときは、いつも
ドキドキする。
今回、会場にはお客様もおられるため、少し離れた場所の限られた場所からの撮影で
あったが、いつもながら、表情をおさえるのが流石で、よくあの場所からその瞬間が撮れるなあと思うショットがいくつもあった。
そして、やはり、自分はモノクロ向けだと今回も実感。いろんな難を隠してもらえている
のがわかる。また帽子をかぶって演奏して汗いっぱいになったあと、帽子をとって
演奏すると、髪がぺったりしてしまい、いい写真が少なくなるが、ここに選んだ
のは、表情をよくとらえていただいたと感心した1枚。

演奏後に「ちょっとですが、100枚ぐらいは撮っておきましたので」と言われ、
そんなに?そんなにたくさん撮らなくてもとそのとき思ったが、やはり選ぶとなると限られるものだ。
まさに、写真は瞬間瞬間でまったく変わる。ポートレイトでなく、ライブを、演奏風景を
撮っていただいているわけだから、そりゃ100枚撮るのも納得だ‥・。

しかし、しかし、こんな顔をさらして生きているのか・・こんな表情になるのかと写真を見るときは、自分の見え方を確認、チェック。まあ、重ねた年のことは仕方ないし、あちこちの皺も仕方ないが、自分の顔の角度について、どう撮られるといいのかわかってくる。
かといって、あれこれ注文できるほどのモデルでもない。

そういえば、昨年亡くなった、市田ひろみ先生は、撮影のとき必ず、「こっちから撮って」と向きや角度を指定されていたことを思い出す。
どこから見たら、撮ったら一番いいか、わかってくるのである。
どうせ撮っていただくならば、より美しく?見える角度が良い。
それにしても、マスクの3年でこの顔、大丈夫?
写真はそのチェックにもとても有効だ。
どんなポーズであっても、今を真剣に生きている様がわかるショットが、とても好きだ。
岐阜で何かあると駆けつけてくださるTさん、いつの間にか故郷のカメラマンとして
お世話になりっぱなし・・・。
写真は被写体を撮る以上に、カメラマンの人間性も映し出されていると今回も実感。
彼のボランティア精神、きれいな心が作品に溶け込んでいる。不思議なものだ。

また機会があったら、100枚撮ったら使える確率があがるよう、モデル力も身に着けよう?

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