宿命と運命。改めて・・。

命は神様から預かった時間。その時間の長さは未定で、有限。
いつどんな風にその命が絶えるのか、わからないで
明日もきっとくるであろう、生きているだろうとの希望的観測でのみ、
生きている。
そして、今日もまた生きて朝を迎えることができた。
これは、当たり前ではなく、「奇跡」だと思わねば・・・。

最近、ある後輩が、交通事故で亡くなったとの報せがあり、
それ以来、ずっとその人のことを思いながら、人の命について
改めて考える時間が続いている。

事故の当日まで普段どおり元気に仕事をしていたとのこと。
職場の人はもちろん、ご家族のみなさんも、まさか・・・の事態を
考えもしなかったと思う。
とくにご家族のことを思うと、言葉がみつからない。

ふと、10年前にお世話になった新潟の方が雪の日にトンネルで
事故をされて帰らぬ人になったときのことも思い出す。
事故は、事件は予期できぬこと。
突然に、人の命をさらっていく、恐ろしい魔物。

親しくしているマジシャンが、ご自身の人生の数々のご苦労を
ふりかえり、「運命は変えられるけど、宿命は変えられない。」
とよく口にされていたことも、今改めて思い出す。

人の命は自分で決められない。
努力して変えられること、残念ながら自分ではどうしようも
ないこと。
そういった現実があるということを忘れずに、
今自分ができることをがんばってやる!
それに尽きる。

しばらくその後輩が若かったころ、同じ職場で仕事をしていた
頃のことが何度もよみがえり、何気ない場面を懐かしみながら、
とても複雑な気持ちでいる。
これまで思い出したこともなかったような
その当時の日常を思い出し、あれから30年あまりか・・・。
結局、彼が笑って何気ない言葉を交わしている姿しか浮かんでこない。

人生は、本当にわからない。
そのことを忘れずに、という教訓を授けてもらった。

心からご冥福を祈りたい。


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