季節感をもった生き方。

20年ほど前、まだ自分が「若い人」と仕事の諸先輩からそういわれて
いた頃。ある企業の幹部の方(当時50代)が、言われたことを思い出す。
「もう、おれたちはそろそろ人生の秋を迎えるわけ。だから、その季節を
どう生きて、冬に向かうかを考えなくちゃいけないんだ」

その方は仕事だけでなく、趣味や地域活動も大変活発で、特にダンスが
得意な方だったと、今改めて思い出す。人脈も広かった。

人生を四季になぞらえ、当時の50代は秋と・・。
気候の温暖化により、自然の四季のスピードは年々早まっているが、
人生の四季は高齢化で遅くなっているのかもしれない。

今の自分は季節でいえば、確かに真っ赤な太陽の夏まっさかり。ではないが、
どっぷり秋ではない。
また、秋というと、紅葉、落葉のイメージでなんとも寂しい感じがするが
豊潤な実り、収穫の季節と思うと気分も高揚する。

上に書いた先輩は今、どんな季節をお過ごしなのかと急に懐かしくなり
つつ、今もずっと秋のままお元気ならばよいなと思う。

そう、自分もそろそろ実りの秋にふさわしい生き方をしなければならない。
何を伝え、残すか。
このことについて、しっかり自分と向き合うこと。

改めて諸先輩に教えてもらったこと、いただいた言葉を時に思い出し、
感謝しながら、秋を深めたいところ。

良く思い出すのに、会いたい先輩たちに、
だんだん会えなくなることは、大変寂しい。
人間にも、冬の次にまた春が巡ってきたらいいのだけれど・・・。

一巡しかない、人生という四季を大切に、心豊かに生きたい。

カテゴリー: Essay (Word) パーマリンク