人は短い時間の中で、変化、成長することがある。
最近、それを実感することがあった。
つねに人のことを気にかけ、上を横を、下を見ながら
調整型の仕事をしてきたように見えてきたその人。
もう長年のつきあいになる。
お互い20代の頃からのつきあい。
昔から、とてもまじめで、努力家。
人柄もやさしくて、本当に申し分ない。
そして、粘り強い。仕事が好きだからと、何事に対しても
さぼらず、地道に取り組む人。
嫌と言わないからか、仕事はどんどん増える。
忙しい日々を、送り続けている。
一方、決して声が大きいわけではなく、
自ら発信して、突き抜けていくタイプではないため、目立たない。
このままでいいのか、周囲は評価してくれているのかなと
心配な部分もあり・・。でも評価も意識せず、もくもくと仕事をする。
それがその人のいいところ。
そう、本当に、いわゆる「いい人」だと思っていた。
その人が、最近、急に変わった。
それに気づいたのは、公の前で話す場面に立ち会ったときである。
話し方が変わった。自信をもって堂々と話すようになり、
説得力が増してきた。
よどみがなくなったというか、安定感が増したというか、
とにかく話を聞いていて、安心して聞けるようになったのだ。
力強さも感じた。
何か起きたのか?
もしかしたら、ひとつは環境の変化かもしれない。
何十年ぶりかの転勤。昇進・・・と、仕事の環境も変わり、
仕事への意識も変わったのかもしれない。
無意識に変化したのかもしれない。
周りが変わるきっかけを与えたことで、自らのやる気に
火が付いたのかもしれない。
きっかけとは、変化のためにも重要である。
人はいくつになっても変わることができる。
やっぱり自分次第。
緊張感をもって新たな環境で、ぜひ花開いてほしい。
気にかけてきた人の成長を感じるときは、
とてもうれしい瞬間。
そして同時に、自分の背筋も伸びる。
成長に気づく瞬間。
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