何事も言いっぱなし、やりっ放しというのは、また返事をしないでそのまま・・・というのは自分の性分に合わないようだ。
もらった球はできる限り早く投げ返す。それがすべての基本だと思っている。
来た球を戻さずにじっと持っているのか、受け取っているかが相手にわかるようにするのが礼儀だとも思っている。
投げっぱなし、受けっぱなしでは、コミュニケーションは成立しないと思っているからだ。「やりっ放し」では、せっかくつながろうとしていた人と人の赤い糸が切れそうな気がするし、球は受けて投げ返さないと、信頼も育たないと思っている。仕事の場面でも、何か依頼され、すぐ対応しても、そのあと何も音沙汰がなかったり、放置されたりしていると、とても寂しい感じがする。だから、自分が受けた球はすぐ返す習慣も身に着いた。忙しいから返事ができないということはない。時間がなくても、「いつまでに返事します。戻します」と一言言うことはできる。仕事とはコミュニケーションであり、キャッチボールがすべてであるということを学んできた。時々、自分が投げたボールはどこへ行ったのかと思うことがある。
思ったところへちゃんと飛んでいなければ改めればいいし、より受けやすいよう、投げ方を工夫すればよい。
そう、ストライクなのかボールなのか・・を確認しなければ、投げ直すこともできない。
無責任な仕事はしたくないし、無責任な依頼も受けたくない。常に自分の球は、今、どこを飛んでいるのかを見える、わかる仕事がしたい。でも、かかわる人全員がそのことを思わねば、そのキャッチボールは成立しないから、なかなか難しいものだ。
言いっぱなし、やりっ放しの仕事はいい成果を生み出さない。
一球一球を大切にしたい。そう、いい仕事人はよきピッチャーであり、よきキャッチャーである。猛暑のなか汗をかき選手たちが奮闘する高校野球を見ながら、コミュニケーションを学ぶ。
自分の投げた球に責任をもつ。
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