今、ちまたで大変話題になっている対話型AI。
学生たちは、勉強の道具のひとつとして、利用している人も多いようだ。
1日がかりで調べられていたことが、数分で答えが出るサービスであるので、
「とても便利」と言っていた。
勉強の世界に、「便利」は必要なのかも理解できなく、今どきの学生は
そんな感覚なのだと驚いた。
そのサービスを手掛けるベンチャー企業の代表はまだ30代後半。
メリットもあれば、深刻なデメリットもある。それを理解して活用すれば
いい。まるで、計算機が世の中に出た頃のように・・・。
とインタビューでそのようなことを応えており、今どきの経営者らしいとも
感じた。
一方、このAI活用に対しては、著名な実業家たちからも賛否の声が挙がっている。
今、むやみに普及を加速させるのではなく、それこそ、よく調べるべきだと。
電卓がなかった昔の頃をふと思い出した。
子どもの頃、そろばん学校へ通っていた友達もいた。
書道とそろばんはセットの習い事だった。
よみ・かき・そろばん・・そろばんは数える、計算力を養うということ。
この3つは生きていく上での基礎力として重視されていた。
ところが今は・・・
読むものはアニメや動画に、書くことは入力に、そろばんは電卓に・・・。
もっと言えば、覚えるべきことはすぐ写真に撮る・・とそんな時代。
今、電卓がないと仕事が、生活が成り立たない。
反面、電卓の普及で、暗算ができなくなってきている。
また、パソコンがないと仕事ができなくなっている。
反面、パソコンで文字を打つ頃に慣れ、文字が書けなくなってきている。
漢字は忘れ、文字が昔のように、きれいに書けない。これは深刻な問題で
今、私自身、それを取り戻さねばと思っているところだ。
今度は、文章を作成することもITを活用・・・となれば、
当然考える力、文章力、構成力が低下する・・・。
忍耐強く調べることもしなくなり、持続力や持久力も低下するだろう。
と、AIの進化とともに、人間のゆくえを改めて危惧する。
「これらの道具を使いこなして、人間はもっと創造的に生きればよい、生きられる」
とそのCEOはインタビューで話していたが、文章を考えるという想像力が必要な
創造力をまず養わずに、そこで楽をして、次の創造性に向かうとは???よくわからない。
AIとこれからの暮らし、仕事について考えなければいけない。
人間にしかできないこと、道具ではできないこと。
それをしっかり自分の強みにしていかねばならない。
便利な道具。はそろそろ要らないのではと思う。
時間がかかることは悪いことではない。とも思う今日この頃。
このことは、少し長く生きないとわからないかもしれない。
すでに、毎日、何度も検索をして生きている自分が、ちょっと情けなくもあるが、
そこで終わらず、本を読む、文字を文章を書く、アートに触れる、演奏をする・・
とにかく、人間の能力を生かす活動をもっと強化しなければと思う。
AIが私の将来にどうかかわってくるのか?
具体的にしっかり考えていく時間がやってきている。
少し距離を置きつつ、俯瞰しながら、みつめ、必要な部分は取り入れながら・・・。
便利は不要。
と、一度、そこまで生活を見つめ直す時期でもある。
電卓の普及とともに、生きてきた自分の暮らしも改めてふりかえってみたい。
電卓ができた頃と今。
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