「障がい者」という括り方は、実は違和感を感じている。
その人をそのように表現するのは、なんだか決めつけているようで、どうなんだろうと。
どんな人でも、すぐれたところがあれば、劣ったところもあるし、その程度にもよるのであろうが、社会のルールに合わせて生きられない人を、障がい者と呼ぶこともあり、
私も見方によれば、障害あるんだけどな~と思ってしまう。
そもそも、永遠なる、完全なる健常者なんていないと思っている。みんな、何かしらの障害をもちながら克服しながら生きている。と、そんな風に思っている。
社会のルールどおりに生きづらい方たちが、施設等のお世話になり、そこで
様々な活動をしており、仕事をされているケースも多い。
作品づくりをされている方も多い。
社会のルールに合わなくても、自由な感性で素晴らしい作品を生み出す方も多くて
人間の無限の可能性をつくづく感じ、感動する。
そして表現しつくしたときの彼らの顔は、なんとも光り輝いている。
最近、美術館で施設で活動する人たちの作品や活動の様子を収めた写真や、
動画を見る機会があった。
ある人が施設から歌を歌いながら、出てきた様子をカメラがずっと追いかけている。
「ハッピーバースデー TO YOU♪」を何度も何度も続けて歌っている。
そしてその合間に目の前にいない誰かに話しかけている。その言葉と歌がシンクロ。
元気に、そして楽しそうに歌い、話していてこちらが楽しくなる。
その動画から体を話して、別室に移ってもその声だけは聞こえてくる。
「ハッピーバースデー TO YOU♪ ハッピーバースデー TO YOU」
そのうち、
「あけまして TO YOU♪」と、歌っているような、そんな音が聞こえてきた。
新年のご挨拶が、こんな歌になるのか~。
思わず笑みがこぼれ、私も一緒に「あけまして TO YOU♪」と口ずさんでいた。
いいね。こんな新年の歌、あっていい。
と、自由な発想で彼らは楽しい世界を見せてくれる。
もしかしたら、この歌は空耳だったかもしれないが、私には確かにそう聴こえた。
考えて面白いことはできない。
自由な精神に、純粋な笑いが生まれる。
障がいがあっても、いい。元気があればいい。
もちろん社会でみんなで共生していきたいから、助け合えるといい。
私も、いずれ何らかの障害を持つこともあるだろう。でも、それが自然なのだろう。
そんなときにも、元気は忘れずにいたい。
最近、そんな風に強く、強く思っている。