「ちゃんぽん・マ(ー)サ」という芸名

長崎という町は実に多くのインスピレーションを私に与える。長崎に初めて行き、26聖人の存在を知り、殉教の歴史を学び、原爆の悲劇に少し触れ・・その一方、早くから国際都市であり、異国の文化を取り入れ、自分たちなりに長崎文化を醸成してきたその歴史に共鳴、気が付けば第4、第5の故郷になりそうな勢いで、私の心の中に迫ってきている、そんな町。長崎が面白いのは「和・華・蘭」文化。「わからん」と読み、和洋中折衷の文化のことを指すが、「ようわからん」という感じなのもとてもいい。そしてそれは「ちゃんぽん」のことである。ちゃんぽんとは中国語の「混ぜる」という意味の言葉から言葉らしいが、私はこの「わからん」も「ちゃんぽん」も意味も好き、と同時に音が大好きだ。なんだかほほえましく、ハッピーコミュニケーションのアイコンのように思えてくる。
今、本名は今尾昌子、ミュージシャンネームはMahsa(マーサ)、ときに「マーサ今尾」と称されるときもあるが、もし、将来か来世、お笑い芸人とか漫才師、コメディアンになれるときがあったら、「ちゃんぽん・マーサ」と決めている。(笑)と、相方に自慢げに話したら「いや、『ちゃんぽん・マーサ』だとまだなんか格好つけているよね、何かを捨て切れていないよね。『ちゃんぽん・マサ』がいいよ。」と言われる。(かくいうこの相方にも長崎にちなんだ芸名は勝手に考えてある。)私の中には和洋折衷の文化が入り混じっている。まさにちゃんぽん人生、わからん人生なのである。だから、長崎のことがとても好きなのだと思う。この芸名で、デビューできる日はいつか?
お笑いは悲しみや孤独の上にある。だから、楽しく生きたいと思うのである。

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