昭和生まれのせいなのか、それはわからないが、昭和の暮らしや文化、
ファッションが懐かしく、愛おしい。東京オリンピックは映像での記憶
しかないが、大阪万博のことはしっかり覚えているし、報道から知る
日本中の熱狂はすごかった。
最近行った、高齢者施設でのコンサートでは、昭和の曲を取り入れ演奏
することにしている。
誰しもが知っているから、音楽により一体感が生まれ、会場は瞬く間に
盛り上がる。
「昭和の時代は、良かったですね」というと、人生の先輩たちは目を
輝かせて大きく頷かれる。
もちろん戦争があり、ご苦労尽きない幼少、青春期を過ごした方
もおられるが、戦後の復興、そして日本の高度成長・・・。
がんばった時代、夢を描いた時代、そして生活が便利に、豊かになった時代。
現代日本が大きく変化、成長したのは昭和の時代であった。
与えられた幸せ、豊かさではなく、みんなでがんばった!という
生きごたえを感じられる時代でもあったのだろう。
そのとき生まれた数々の曲たち。
それらを口ずさむと、その頃がよみがえり、元気が湧いてくるのだ。
不思議なことに、昭和生まれのメロディにはドラマ、ロマン、そして
美しさがあり、聞けば歌えば魂が高揚するのだ。
現役で頑張った時代、夢を追いかけた時代。
昭和にがんばった人たちに接する機会が多いせいか、
改めて自分の昭和時代も思い出す。
そこには、やはり現役でパワフルな親も一緒に浮かび上がる。
昭和の時代。良かった、よかった。
ふと、全盛期のレコード大賞やあの頃の紅白歌合戦もよみがえる。
そうだ、年末も今とは違うハレ感があった。
なつかしいあの時代。
ふと、ユーミンの「あの日に帰りたい」がうかんでくる。
今日は少しでも、昭和の年末を感じられる場所を探しに行こうか。