ルードヴィッヒをいつも胸に。

師走だからといって、忘れてはいけない大切な日。
現地では、まだ当日のはず。
12月16日はかのベートーベンの生誕日だ。1770年ドイツのボンの実家
の屋根裏部屋で誕生した。
毎年このころになると、もうすぐだと思い出してカウントダウンしていたが
今年は気が付けば・・・であった。
ベートーベンのことは、この季節になると第九交響曲の演奏とともに
世界中で改めて賞賛されるが、全身全霊で世界精神を表現した芸術家
として時代を越えて尊敬され続け、これからもそれは変わらないだろう。

音楽の質だけではなく、その生き方にも学ぶことはたくさんある。
たとえば、人生の後半は聴覚に障害をもちながらも、作曲や演奏活動を
生涯続けたこと。この苦悩との孤独との闘いはどんなだっただろう。
強い精神力と生きること、表現することへの使命感。
ただ、ただ脱帽だ。

それに比べて、五体満足である自分は、聴覚も視覚も今のところ
健康である。そのことに慣れてしまっていると反省する。
聴けることに喜びを感じ、もっと聞かねばならない。
見えることに喜びを感じ、もっと見なければならない。
当たり前になっていることが多く、大切にしていないことも多いと
反省。

ベートーベンのことを思うと、自分なんかまだまだどころではないと
恥ずかしく、そして、また背中を押される。
そういう意味でも、生涯最も大切な先人のひとり。
改めて、ルードヴィッヒの生誕に感謝をささげたい。
写真は、若い日のベートーベンの肖像。私が小学生のころから
憧れをもったきっかけの1枚である。

カテゴリー: Essay (Word) パーマリンク