わたしの秋の感謝祭

秋というのは、人恋しい季節でもある。
真夏、真冬では、暑さ寒さの厳しさに負け、
久しぶりにあの人に会いたい、連絡をとってみよう。
とはなりづらいが、しのぎやすい季節、また忙しくなる手前のあたりは
少し、そんな気持ちにもなる。
とくに、お世話になってきた諸先輩の近況を想像すると、
思ったらすぐ会いに行くぐらいにしないと、悔いが残るため、
会える方には、積極的に!と思う今日この頃。
とくに自分が20代、30代でお世話になった方たち。その頃の社長さん、
部長さんとなれば、今は80代の方が多い。
急がねば!時間がある限り、会いに行くと、心に決めている。

ということで、30年ぶりにある方にお会いすることができた。
もともと出版の編集をされ、のち社長、会長になられ、そして今は相談役。
80歳になられた今も、毎日会社に出勤され、経営者や幹部にさまざまな助言を
されているという。
半世紀以上ご無沙汰していたが、私がお世話になっていた時代と、変わらぬ
あたたかい表情で迎えてくださって、一気にわが若き日の恥ずかしい時代が
蘇った。
よく30年経っても覚えていてくださるもんだと、改めてその記憶力に
頭が下がり・・・。
いい再会の時間をいただき、30年前と同じく、駅の改札で別れた。
時代が変わっても、ご無沙汰の時間が流れても、
変わらずお元気にお仕事される姿に感動し、胸がいっぱいになる。

改めて、自分はどれだけの方に支えられて今日まできたのだろう。
岐阜で、京都で、東京で、新潟で・・・・。
とくに自分で飛び込んできた京都では知り合いゼロからの出発であったため、
そこで出会えた人との思い出は抱えきれないほどにある。

お礼を言いたい人がまだまだたくさんいるのに、
思っている人全員に、それが伝えられるだろうか。
早くしないと、会えなくなってしまうかもしれない。

秋は人恋しい季節。
あの人にも、この人にも会いたい、会わねばならないという
想いが募る季節。

そして、感謝をしっかり伝えたい。
おかげさまで元気にやっています。
いろいろ教えていただいて、本当にありがとうございます。
と、
お元気なうちに、ちゃんと言いたい。

わたしの秋の感謝祭。
さあ、会えるうちに、会いたい人に。

一人に会うと、そこからまたいろんな人を想い出す。
人から人へ・・。
今、30年前の観覧車が回り始めようとしている。

本当にお元気で良かった。
またお会いできますように。

人生の諸先輩に心から感謝を込めて。

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