日頃から、自分はつくづくおせっかいおばさんだと思うことが多い。年を重ねて余計に、妙な正義感というかまさにお節介精神がみなぎってしまい、人の世話を焼きすぎたり、頼まれたこと以上のことをしたり、人のことを心配しすぎたり、ときには人に注意をしそうになったり・・。周囲からは、やりすぎ!といわれることもあるが、気になることはほっておけないのだ。そして、時にお節介であることで人の役に立っていることもあるので、ま、ときには良いかと思ったりもしている。
「余計なお節介」しかも過剰な優しさであり、それは、時には迷惑の対象になるが、それでも隣の人のこと、仲間のこと、知り合った人のことを知らんふりはできぬというのが、おばさん世代の生き方であり、生きる道である.昔は近所のおばちゃんに、子供たちはときに叱られ、大きくしてもらった。今はそういう時代ではない・・というのが寂しくもある。
このたび参加した、ある企業の株主総会では、会の最後に数分のある映像を流した。その会社のパートさんが主人公になった「はなさんのおせっかい」。ご本人のインタビュー映像をもとに編集されたもの。その人はそのチェーンの店で働く60代のパートさんであり、20年以上勤務されているベテランさんだ。彼女があるお客様に対して、ある思いをもって、マニュアルにない特別なサービスをして、結果、子供さんの野菜嫌いがなくなり、そのお客さん親子に大変感謝された・・・。という内容であるが、通常であれば、マニュアルにないサービスをするな!と言うべきチェーンが、このマニュアルにないことをしたパートさんを褒め、それを受け入れた店長のことも評価したという点が素晴らしい。お客様に喜んでもらえることならば、おせっかいもどうぞ!ということだ。マニュアルどおりではない。その基本を理解した上で、どうしたら相手が喜ぶかを考え、やってみよう!という話だ。
これからの時代、おせっかいはますます重要だと思う。そこには相手を思う気持ちと、周囲からの誤解を恐れない勇気と行動力が必要だ。
お節介は地球を救うこともあるかもしれない。おもてなしするときには、おせっかいも忘れずに。
それが本来、日本人が地域コミュニティの中で培ってきたよき教育方法であり、コミュニケーションであり、思いやりの表れ。そうお節介は昭和時代の無形遺産?・・・にしないで、これからも、大切にしていかねば・・と思った次第。さっそく、今日もああ、あそこのマネージャーにこういわなくちゃと、思ってしまっている・・。
おせっかい礼賛
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