自分の声、演奏を聴く勇気。

最近、ある人との会話で、「自分の声は自分がしゃべっている声と
実際録音して聞く声は全く違うので、聴くのが嫌ですね~」と、
そんなことを言われた。
そう、よくわかる。
自分の声は、確かに、実際に改めて聴いてみると、自分が話しているときとは
別物に聞こえる。

演奏も同じだ。
弾いているときと聴くときはまったくの別物だ。
あとで聴くといつも、反省ばかり。

レコーディングのときは何度か聴いて録り直しもできるが、
ライブの録音となれば修正はできない。
ああすればよかった、ああ・・・。と、いつも反省しかない。

その気持ちは変わらないまま、
今回、朗読劇の後に演奏した様子が、劇団のご厚意で
録画・編集、そして公開していただけることになった。

朗読劇の本番中、1時間余りじっと黙って、時に息をのんで
時に冷や汗を感じながら、お客様に背を向け座って弾き続けたあとに、
急に歌いはじめたという演奏。
劇の余韻が終わらないうちに、お客様がいてくださる間に演奏する。
そして、限られた時間での演奏・・。早く終わらないと~。

と言い訳はキリがないが、とにかくその演奏動画が出来上がった。
2日目の公演時を録ったものだ。
演奏自体も芝居も千秋楽が一番良かったが、まあ、そんなもん。

ステキな照明に浮かび上がるいい世界。
環境はばっちり。いうことはない。雰囲気は最高!
自分の声を聴くことは、だいぶ慣れてきており、まあ、こんな感じか。
でも、やはり気が急いていることがわかって、あかんな~。
でも、それがライブ。

劇が終わって帰る人はなく、突然の演奏を皆さん、
最後まで、しっかりお聴きいただいた。
中には、泣いておられた方もおられた。
そして、
あたたかい拍手をたくさんいただき、
演奏後に、声をかけてくださるお客様もいた。
ライブとは、そういうものだ。
反応があるということは、お客様の心に届いたということは、
演奏家冥利につきる。

そんなわけで、以下のミニコンサート
https://youtu.be/SAPGBpCj45o
をご案内させていただきます。

劇をご覧いただいた方たちに、今ふたたび余韻を
味わっていただけたら・・とも思いながら・・・。
感じたことは、次に必ず生かす。
人生はまだまだ終わらない。
観覧車のごとく、また新たに回りだす。

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