朗読劇「真夏の雪」は、無事、千秋楽を終えた。
恐怖の録画の日を終えて、少し安堵したものの、
今日が最後!この日こそ完ぺきにやらなければならない。
10代の若き役者たちの記念すべき舞台になるように
終わらなければならない。
だから、絶対に完ぺきに仕上げなければ。
最終日のミッションはまさにそれであった。
というのも、前日、フィナーレでうまく声が出せなかったと
そのあと、何度も何度もそこを練習しながら、悔し涙を流して
いた若者の姿を見たから・・・。
「大丈夫だよ。うまかったよ。その光景を思い浮かべたらうまく
いくよ。」
とキャンディを差し入れながら、励ましつつ、感動した。純粋だな
とも思った。
うまくいかなかったことが悔しくて涙が出せるとは、高校野球だけ
ではない。
若いとは、そういうことだ。
悔しくて、絶対に乗り越えてやる!とがんばって、成長していくのだ。
私も同じステージで、音を間違っているのだ。とても悔しく情けなかった。
でも、悔し涙ほどではなかった。それは、練習不足だからと思ったから。
泣けるということは、これ以上できないぐらい努力したのに・・という
ことだ。
だから、彼女は千秋楽に向けてもめっちゃ練習してきたのだと思った。
だから、そのステージに傷をつけてはいけないから、私もがんばらねばと
思ったのだ。
その集中力のおかげか、大変うまくいった。
とくに最終回ということで、全員が最後の力を振り絞った。
その手ごたえを感じた。
今回、ステージごとに、若者たちが成長していることを感じていたが、
千秋楽はその集大成。
「朗読」という演技が自分のものになっていた。
彼らが役そのものを生きているのが伝わってきた。
実際、思わず、ピアノを弾く立場なのに、セリフに聴き入ってしまい
うっとくる場面もあった。
みんなでつくった、素敵なドラマ。
というわけで、おかげさまで、大変気持ちよく、公演を終えられた。
若い人と何かをすることは、こちらが勉強になる。
未来に向けてがんばっている人たちを、応援していかねば。
と心から思う。
今回は劇中のピアノ演奏だけでなく、劇後に歌も歌った。
「東京でライブやらないんですか?やってね。」
という嬉しいお言葉もいただき、
そう、数年できていなかったことにも気づかされた。
また、この業界の方より「特殊な才能ですね」というお言葉をいただいた
ことも、とても光栄に思えた。
わかる人にこそわかる。それがうれしい。
下北沢は若者の町。夢の町。
今回も期待通り、期待以上の体験をいただいた。
新たな出会いに感謝し、これからのクリエーションもさらに
楽しく、オリジナルで!
尚、2日目の公演を収録した配信サービスが31日よりはじまります。
ダブルキャストで2種類ありますが、どちらも個性豊かで
おすすめです。
ぜひ、一度、オンラインでこのステージをごらんいただければ。
そして、次回、機会あればぜひリアルで・・。
次回公演情報 | B.LET’S (blets.net)
朗読劇 真夏の雪 【B.LET’S(ビーレッツ)】 | オンライン (teket.jp)
今回もたくさんの応援をありがとうございました。
いただいた素敵なひまわりとともに、そして共演した素敵な役者さんや
スタッフの皆さんたちと、ゆく夏を惜しみながら・・・。