ご近所さんに電話を借りた時代。

半世紀ほど前の日本の暮らしを思い出す。
カラーテレビがやっとわが家にも登場
最初は、確かモノクロテレビでも十分に情報を得ていたし、
それはそれなりの、楽しい一家の団欒もあった。

そして、黒電話が家にも登場するまでは、確か、何か
あるとお向かいの電気屋さんに電話を借りていたような。
電話は特別な存在であった。
電話で伝えなければならない用事は重要かつ緊急のこと
だったのだろうと思う。
そんな30年代。
今と比べれば、と思うことがあるが、
あの不便さが懐かしく、そしてその頃に学ばねばと思うことも
多い。

携帯の電波障害で、約1日半、電話が使えない、環境によっては
スマホからのネット利用もできない、そんな状況となったこの週末。
偶然、わが携帯もその会社のサービスを利用しているため、電話は
使えない。
世間では、大変なことになっている。
いかにこの携帯の存在というものが、今日の世の中のインフラになっているかという
ことを改めて知らされる。

ああ、平日でなくてよかった。
今の自分には、週末はほとんど電話は必要ない。緊急時ぐらいだ。
メールが使え、ネットも使えるため、まあ、不自由はなく、なんとか
1日を過ごす。
そんななか、最初に書いた、電話がなかった時代を思い出したのだ。
「電話がなくても、生きていける」
「ま、みんな使いすぎなんだ。たまには、使わないで過ごしてみよう」
と冷静に受けとめる。

そう。みんな使いすぎ。
どうでもいいやりとり、多すぎないか?
別にいつも繋がってなくていいんじゃない?

そう、今はつながっていることが前提になって
関係がある。そんな世のなか。
だから、何かおきると不安も増大する。

ま、不便な時間も学びが多い。
多少のことは、騒がず。
もちろん緊急下にいたら、そんなことは言っていられない。

と、少し不便な環境で、昔懐かしい黒電話を思い出し、
ないならいいや!と思っていたら・・・つながった。

関係者皆様の復旧へのご苦労に感謝しながら、
繋がっていることが当たり前でない。このことを
もっと自覚しなくちゃ とも思った次第。
使いすぎに注意!


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