「今尾、元気か?」
「はい、元気でーす。おかげさんで」
「ええなあ。おれはカラ元気や~。それでも出さんとな」
最後まで、作家として生き抜いた野村正樹さんのことを
思い出す。11年前の3月13日に亡くなられた。あの震災の
翌々日に・・・。
野村さんとは、脱サラ自営業同士、どちらもマーケティングに
関わる仕事をしていたため、本当に親しくしていただいた。
人生とは営業だ!と常に自分のPRツールを持参して歩き、
日々会う人会う人に配っていた姿が今も焼き付いている。
入退院を繰り返される頃は、大好きなお酒もたばこももちろんなしで
寂しそうであった。でも、作家魂は健在で、入院している病院
の中を興味深げに取材されていたことを思い出す。
冒頭に書いた挨拶は、発病されてからのやりとり。
体調思わしくなく元気がなくても、元気なふりをしなければ!
カラ元気出していこう!と晩年いただいたお便りにもこの
一言が書き添えられていた。
そう、たとえ元気がなくても、カラ元気出していこう。
そうしていると、元気が湧いてくるものだ。
しんどいときも、悲しいときも、気分がのらないときも、
とにかく
カラ元気で乗り切ろう!
これは、前向きに創造的に生きるために、とても大切な心掛けだ。
多くの名言を与えてくれた野村さんのことを、
今、改めてありがたく思い出す。
と、また大きな地震があった。
東日本大震災から11年を迎えたばかり。ふたたびあのときの恐怖が
蘇る。各地の被害が心配だ。
毎日いろんなことがありすぎるが、とにかく カラ元気出して
いこう!!