東京公演でいただいたお花を、出演者やスタッフに分けていただき、
そしてその一部を自分も持ち帰る。
その中から、日持ちしそうな花を少し両親にもおすそ分け。
そう思って、大荷物と一緒に持ち帰った花たち。
1週間に一度は、と思っている墓参りもなかなか時間がとれなく
なるが、それでもなんとか!と思い往復2時間。
今の自分の任務のひとつとして、報告に向かう。
「コロナでも、お客さん来てくれたわ。初演はうまいこといかんかった。
でも、なんとかやれた。だんだん良くなったかな。」
「もっと、練習しないといかんね」
「お花をたくさんもらったので、ここにももってきたよ。
バラは花びらが落ちるし、やめとくわ」などと、
お墓に花を飾りながら、そして誰もいない実家の仏前の写真に
話しかける。ちょっと寂しさが入り混じる。
以前は、電話やメールで、報告していたことが
今はこんな形でのワンウェイコミュニケーション。
「ま、そんなことで、いろいろあるけど、今週もがんばるわ。」
と最近は、そんな感じ。
「じゃ、仕事に戻るし、もう行くわ。また近いうちに。元気でね」
と写真に向かって呼びかける。
元気で?一体、誰に言ってるんだろう?
と、自分でも思いながら、そんな風に姿が見えない両親に、
話しかける反省会。
きっと聞いているだろう、届いているだろう。
もしかしたら、東京にもついてきていたのかもしれない。
と、ブツブツ。
そんなひとり反省会をしながら、頭と心を切り替えて次に向かう。
やっぱり報告しておかないと。次がはじまらない?
いただいた花を、きっと母も大喜びしていることだろう。
おすそ分けと反省会。
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