1年前と変わった、母娘の関係。

まさにこの日だった。昨年の5月20日。母親の胃がんの手術日。自分は企業さんの相談会で出張、立ち合いができずの1日。手術開始時間と自分の業務時間が同じで、「よーい、スタート」という感じで、いかにその業務時間、仕事だけに没頭するか、集中するか。気にすると集中力が飛びそうなため、あんなに自分の意識を力いっぱい仕事に向けたときはあまりなかった。それぐらいしんどい4時間ほど。そして業務の相談時間が終わったころ、立ち合っていた家族から「無事に終わったよ」というメールを受け取り、全身から力が抜けそうになったあの日のこと。そしてそのまま、無事出張も続けられた。
あれから1年。1年前のその日と同じように、また出張し、代役のない仕事をやっている。
母親は1年検診だ。前夜、電話をした。「明日、検査だね。大丈夫?どこもなにもない?」
「ないない、大丈夫~~」と少しおとなしめに、でもしっかりと答えてくれる。ああ、これならきっと大丈夫だろう。
あれから1年。彼女はものすごいパワーで回復した。三分の一になった胃なのに、よく食べる。食欲旺盛だ。よく動き、ボランティアも地域活動もフル回転だ。検査が終われば、今度は自分の活動発表をある大きな場でさせてもらうとか、何百人の前で話す機会が来るとは、1年前の今日、思いもしなかっただろう。
検査、無事でありますように。この1年、母に毎朝6時にメールをし続けた。そのことで、ありがとう、ありがとうと何度も言われるようになった。
手術が変えたことは、親子の関係かもしれない。
感謝しながら、この1年目、検査の無事を祈りながら、私も自分の仕事ができることに感謝し、元気に新幹線に乗り込むとしよう。

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